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●科学技術ニュース●ソフトバンク、通信業界向けの生成AI基盤モデル 「Large Telecom Model」(LTM)を開発

2025-03-26 09:40:32 |    通信工学
 ソフトバンクは、通信業界向けの生成AI(人工知能)の基盤モデル「Large Telecom Model」(LTM)を開発した。

 LTMは、ソフトバンクが保有する膨大なネットワークデータや、長年培ってきた設計・管理・運用ノウハウなどの多岐にわたるデータセットで学習を行っている。

 これにより、モバイルネットワークの設計・管理・運用における高度な推論が可能になる。

 今後、ソフトバンクはさらに研究開発を重ねて、LTMの自社への導入を目指す。

 今回、LTMをファインチューニングしたAIモデルの第1弾として、モバイルネットワークの運用高度化を可能にする、基地局の設定の最適化に特化したモデルを開発した。

 このモデルを利用して、学習データセットから意図的に除外した基地局の設定を推論させ、社内の専門家が最適化した実
際の設定と比較したところ、90%以上の高い精度で同様の設定を生成可能なことが確認できた。

 LTMを基にしたAIモデルを活用することで、手動または部分的に自動化されたワークフローと同等の精度を保ちながら、これらの設定変更などにかかる時間を数日から数分に短縮することが可能。

 これにより、人為的ミスの削減に加え、膨大な運用時間およびコストの削減が期待できる。

 このようにLTMを基にユースケースごとのファインチューニングを行うことで、モバイルネットワーク運用のさまざまなシーンに対応した専用のAIモデルの開発が容易になる。

 LTMは、AIを活用してRAN(Radio Access Network、無線アクセスネットワーク)の性能向上を目指す「AI for RAN」の取り組みを支える基盤としても機能し、将来的にはネットワーク設計指針の策定や、ネットワーク最適化AIエージェントの開発など、多方面への応用が期待される。

 また今回、NVIDIA NIMを使用してAIモデルをさらに最適化することで、質問の入力から最初の応答(トークン)が出力されるまでの時間(Time to First Token、TTFT)および1秒当たりのトークンの生成速度(Tokens Per Second、TPS)の両方で約5倍の顕著な性能向上を実現した。

 NVIDIA NIMの利用により、ソフトバンクはオンプレミスとクラウドの両方で柔軟な展開が可能となる。

 今回の技術は、ソフトバンクの先端技術研究所が考える「HumanAI」のコンセプトを実装したもの。

 ソフトバンク先端技術研究所は、モバイルネットワークにおけるAI活用手法として、「HumanAI」と「MachineAI」の二つのアプローチを提唱しており、今回は「HumanAI」のビジョンをいち早く具現化することに成功した。

 今後ソフトバンクは、LTMをベースに開発されるさまざまなAIモデルと、ソフトバンクが開発中のAI-RAN統合ソリューション「AITRAS(アイトラス)」のオーケストレーターを連携させることを目指す。<ソフトバンク>
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