“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「系外惑星探査」(河原 創著/東京大学出版会)

2018-05-23 09:33:48 |    宇宙・地球

 

<新刊情報>

 

書名:系外惑星探査~地球外生命をめざして~

著者:河原 創  

発行:東京大学出版会

 地球外生命は存在するのか―1995年に太陽系以外の惑星系が発見されてから、多くの研究者がこの問題に興味をもつようになった。系外惑星を発見し、そしてその性質を知るための方法とは。同書はその探査の背景にある論理をわかりやすく体系立てて解説。

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★水素ニュース★産総研、岡山大、東京都市大と早大、世界初となる高熱効率・低NOxを実現できる火花点火水素エンジンの開発に成功

2018-05-23 09:33:22 |    ★水素ニュース★

 内閣府 総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)が推進する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「エネルギーキャリア」において、産業技術総合研究所、岡山大学、東京都市大学、早稲田大学の研究グループは、試験用小型エンジンを用いた基礎実験で、水素燃料の優れた燃焼特性を活用した新しい燃焼方式を確立し、世界初となる高熱効率・低NOxを実現できる火花点火水素エンジンの開発に成功した。

 この研究開発は、化石燃料への依存を低減し、二酸化炭素(CO2)排出を削減するため、水素燃料の用途を拡大する一環として行われた。

 同開発技術の目標として、(1)正味熱効率注2)50%(低位発熱量ベース)(大型発電用エンジンに用いられている気筒あたり33.9リットル、出力600キロワットの機関に換算)以上とすること、(2)NOx排出値は、後処理装置を用いずに大気汚染防止法による規制値よりさらに厳しい大都市圏自治体条例の規制値の1/10のレベル(20ppm:O20%補正値)以下とすることの2点を設定した。

 開発した水素エンジンの出力は、これまでに類を見ない図示平均有効圧力(1.46メガパスカル<MPa>)を達成し、大型発電用や船舶用エンジンの燃料に使用できることを確認した。

 今後、再生可能な一次エネルギー源からの製造が可能な水素エネルギーを活用することにより、地球温暖化防止や大気環境保全にも貢献することが期待される。

 同技術により、発電用エンジンに用いられている天然ガスなどを水素に置き換えられるため、国内の年間500万トンのCO2の削減が可能となる。また、一気筒あたり600kW出力の大型機関で成立することを、開発中の3次元数値計算シミュレーションにより検証することで、水素の燃焼室内における分布が計算できるようになるなど、燃焼性能の予測が可能になる。これらの技術と、液化水素を圧縮して高圧水素にする高圧液化水素ポンプと、高圧水素をエンジンに噴射する高圧水素噴射弁の開発も合わせることにより、大型機関への適用に向けた展開を進めていく。

 なお、同研究は川崎重工業、海上技術安全研究所(海技研)、前川製作所と共同で行ったもの。

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★科学技術ニュース★産総研と慶應義塾大学、蛍光色素付き発光基質による多色発光基盤技術を開発

2018-05-23 09:32:59 |    化学

 産業技術総合研究所(産総研)と慶應義塾大学は、共同で蛍光色素付き発光基質類を開発し、生物発光の多色化を実現した。

 天然の生物発光基質(セレンテラジン、nCZT)にさまざまな蛍光色素を導入して一連の蛍光色素付き発光基質をシステム的に開発した。これらを産総研独自の人工生物発光酵素群(ALuc®;産総研商標)やウミシイタケ生物発光酵素(RLuc)と反応させて、青色から赤色まで多彩な発光色を得た。

 この色の変化は、発光基質のエネルギーが蛍光色素に移動する現象(化学発光/生物発光共鳴エネルギー移動現象(CRET/BRET))によるものである。

 開発した発光基質の一部は、発光酵素と選択的に発光するので、複雑な化学物質が共存する系でも特定の発光酵素だけを発光させることができる。

 また、蛍光色素導入の合成中間体であるアジド基付き発光基質は、極めて高輝度の緑色発光を酵素選択的に放つことも見出した。

 これらの成果は、高感度診断試薬の開発、癌の早期診断、各種バイオアッセイ、生体イメージングなどに広く利用できると期待される。

 今回の成果をベースに、更なる高輝度・高安定性・近赤外線発光特性を示す生物発光基質の開発に取り組む。また、今回開発した発光システムを実際の生体イメージングやバイオアッセイに応用する研究を並行して進め、革新的な分子イメージングモデルの創製を目指す。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「実践!電子部品の信頼性評価・解析ガイドブック Part3」(今井康雄、味岡恒夫著/日刊工業新聞社)

2018-05-23 09:32:28 |    電気・電子工学

 

<新刊情報>

 

書名:実践!電子部品の信頼性評価・解析ガイドブック Part3~信頼性の要「故障メカニズム」を理解して問題解決

著者:今井康雄、味岡恒夫

発行:日刊工業新聞社  

 電子部品における様々な評価・解析について、経験の少ない技術者、担当者でも最適な評価を得られるように導く入門書の第3弾。「信頼性評価をするのは、その部品、機器が使用中に故障を起こさないようにするため」という大前提を再確認し、「故障のメカニズム」そのものを信頼性評価に活かせるように解説。

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