散文的で抒情的な、わたくしの意見

大河ドラマ、歴史小説、戦国時代のお話が中心です。

近代化をしないことは罪なのか。朝鮮、中国のこと。

2018年06月18日 | 歴史
福沢諭吉が何故「脱アジア」を唱えなくてはいけなかったか。それは中国や朝鮮がいくら待っても「近代化」をなしてくれないことへの「失望」からです。絶望感と言ってもいいと思います。

もし朝鮮と中国がもっと早く近代化をなしとげて、近代的な法制度と軍隊を持ってくれていたら、日本はロシア、ソビエトに対する恐怖に怯えなくても良かったかもしれません。

日本の仮想敵国は明治から冷戦時代まで、ずっと、ロシア(ソ連)でした。

明治時代には恐露病という言葉すらありました。ロシアに恐怖するという意味です。

日露戦争は勝ち(実質的には引き分け)ましたが、その後、ノモンハンではロシアから生まれ変わった新生ソビエトに手ひどくやられます。

日本、朝鮮、中国が団結して、列強に立ち向かう。福沢諭吉や島津斉彬ら、そういう構想を持った人間が日本には少なからずいました。

「明治維新を中国、朝鮮に輸出する」。

そういうおせっかいを日本がやらざるえなかったのは、ひとえに「列強に対する恐怖」からです。

しかしそういう試みはことごとく失敗し、福沢が育てた朝鮮留学生は、あるいは迫害され、あるいは殺され、福沢はついに「脱アジア」を唱えるに至ります。

その後、あろうことか日本が列強の一員に加わり、と誰でも知っている不幸な歴史がはじまります。

西郷は征韓論を唱えたと言われます。彼は征韓とは言わず、遣韓と言っていました。言葉がどうあろうと、「戦争になる」と止められました。しかし「もし自分が死んで、日本と戦争となれば、朝鮮はいやでも近代化をせざるをえない。そして朝鮮にも志士があらわれ、維新が起きるにちがいない」と「そう考えていた」、というのは司馬さんの説です。西郷を随分と「ひいきしたような」考え方ですが、「自分が朝鮮にとっての黒船となる」という意識は西郷にあったと思われます。日本、中国、朝鮮の団結による列強への対抗、これは西郷の師であり主君である島津斉彬が唱えた構想だからです。

その後、長い年月と悲惨な歴史を経て、韓国は近代化、民主化をしました。しかし富の格差の問題はのこり、富裕層が特権階級のようなものになり、それが社会をむしばんでいるようです。

北朝鮮は工業的な近代化はなしたものの、政治の近代化である民主化はなされずにいます。

これは誰の責任なのか?むろん答えはでるわけもありません。また「責任を問うべきこと」なのかも分かりません。

民主化をしないこと自体は罪ではないからです。民主制度なしに「うまくやっている国」は現在の世界にもあります。

日本に責任があることははっきりしています。ただ「近代化をしていてくれたらなら」、日本は侵略できなかったわけで、そのチャンスはありながら、特に朝鮮はそのチャンスを逃してしまった。

朝鮮の人は激怒するような意見でしょうが、「日本が悪い」のは当然のことなので、そればかり言わず「なぜ侵略を許してしまったのか」、内部の要因も考えるべきだと、あえて書きます。

何を言いたいのか。自分でも焦点が定まっていないことを、書きながら感じています。単純ではないのです。

「近代化をなさなかったからいけないのだ」。

そう言い切れれば簡単なのですが、近代化をしないこと自体に責任があるわけもなく、日本だって、アヘン戦争さえなければ(列強への恐怖さえなければ)、太平の眠りの中でまどろんでいたかったのです。「民主化をしないことは罪なのか」「近代化をしないことは罪なのか」。そう簡単に「答えてはいけない問題」だと思います。

難しい問題です。

よく言われる「職場のストレス解消法」を懐疑的に評価してみる。

2018年06月18日 | ドラマ
職場のストレス解消法、こんなことがよく言われます。私なりに評価してみるとこうなります。

1、人間関係が原因のストレスは自分を変えることで解消する

「相手を変えることはできないから、自分を変える」というもので、よく言われます。そんなことが簡単にできるぐらいならストレスは感じません。無理言うなと思います。

2、職場のストレスを解消するには認知する

「認知行動療法」のことでしょうか。「ものの見方を変える」ということです。うーん、たしかに「真面目で公平な人間」にとって、「不真面目だったり」「不公平だったり」する人間は「気にさわる」ものです。しかし実際にそういう人間によって仕事に支障がでている場合は、「気にしない」「認知する」では解消しません。

ただ「自分はちょっと真面目かつ公平にものを考え過ぎるのではないか」と自己認知を変えてみることは、なんとなく有効な気もします。

3、職場のストレスは細かく小さな休憩をとって解消する

小さな休憩、がどう作用するかは分かりませんが、「できるだけ体を休める」ことは重要です。その為には「利用できるものは利用する」ことが大切でしょう。掃除だって金を出せば代行してもらえる時代です。

4、職場のストレスを表面化させるために書く。

これは有効だと思います。日記でもいいし、メールでもいい。書くことによって楽になることはあります。ただし「書く時間などないほど忙しい」場合もあります。

5、頑張り屋さんな人ほど自分のストレスをひた隠しにしてしまいがち。

これはその通りだと思います。

6、職場の友人等に、愚痴をこぼす

愚痴をこぼすこと自体に罪悪感を感じる人がいます。たいていは真面目な人です。しかし愚痴をこぼすことは有効です。ただ「職場の友人」はいかがなものか。信用できるかどうか分かりません。「本当に信用できる人」に愚痴をこぼす、そういう相手をゲットすることは大切だと思います。

7、そういうものだと割り切り、宝くじなど現実逃避のことを考える

現実逃避はうまい方法です。実際には仕事が終わってからの現実逃避。仕事中に現実逃避すると、かえって仕事が増えてしまいます。真面目な人は「現実逃避はいけないこと」と考えがちですが、それは「とらわれ」だと思います。

8、職場のストレスを解消するなら根本的に解決する、対決する。

相手が管理職の場合は、組合を動かしたり、内部告発をしたりして対決することもありうることかと。でも「それで疲れてしまう」ことも多いので、覚悟が必要です。ただ「匿名の内部告発」などは「組織がそれを認めている場合」(きちんとした組織は認めているはず)、有効だと思います。それほど疲れませんしね。卑怯だ、とか真面目に考えないことが大切です。権力者相手ならこれは「やってもいい」ことです。間違った行為ではないのだから。「自分ファースト」でいいのです。それに組織改革につながる希望だって「ない」とは言えません。

なんやかんや書きましたが、最も大切なのは「非指示的な理解者」だと思います。比喩的に書くならば「答えはアンダースタンド」、「わかってる人」を周りに増やすこと、意外と難しいのですけどね。