ジャン・アレチボルトの冒険

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握手会人気トップメンバーはどのように誕生したのか、起用率と年齢が生み出した乃木坂内「格差」[14May15]

2015-05-14 20:00:00 | 芸能
有村架純の初主演映画『ビリギャル』が、公開11日で観客動員数100万人を突破したそうで、大ヒット作品になりつつあります。

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乃木坂のことを長く書いていると、こういうニュースに接したとき、誰が主題歌を担当しているんだろうか?と気になってしまいます。

それが乃木坂46であれば万々歳なんですが(笑)、残念ながらそうではなく、映画の公式サイトには、サンボマスターの新曲「可能性」と記載されています。

一方、劇中歌は、22歳の新人女性シンガーSakuの「START ME UP」です。

実績のあるアーティストと期待の新星を同時に起用する、なかなかバランスの取れた音楽的アプローチで、映画のヒットと共に、この二曲も注目を集めるでしょう。


ちなみに、生駒里奈が主演する『コープスパーティ』は、今井麻美さんの16枚目「BABYLON ~before the daybreak」の表題曲が主題歌になるようです。

悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』では、12枚目収録曲が使われると言われていますが、シングルのタイトルも未定なので、当然、詳しい情報はまだ出ていません。

自前の映画あれ、メンバーが出ていない映画であれ、主題歌に採用されると、映画の人気によっては、曲のヒットを望めるので、どんどんタイアップして欲しいですね。

映画の制作・上映に関しては、多額のお金が動くので、依頼するアーティストの選別もシビアに行なわれる筈で、普段から、一般層へのアピール力が高い音楽活動を目指すことが、採用確率を上げる鍵になってくると思います。

もちろん、テレビの音楽番組に出たとき、口パクや被せで歌っていたのでは(笑)、映画だけでなく、ドラマやCMとのタイアップが遠ざかってしまいます。

AKB48Gとの差別化を図って、次の紅白歌合戦で、「48Gの4枠目」ではなく、「乃木坂の1枠」を獲得するためにも、歌とダンスの強化が急務じゃないでしょうか。


日曜深夜の『乃木坂工事中』で、12th選抜が発表されて以来、その結果に、心理的衝撃を受けたメンバーとファンが多かったようで、ネットにはかつてないほど感情をストレートに伝える声が溢れた印象があります。

例えば、高山一実は、福神復帰を喜びつつも、

12枚目シングル、私と一緒に
どうか、、
トップギアで挑んでください!!
よろしくお願いします!!!

と、ファンに奮起を促していて、直接的な表現はないものの、12枚目個別握手会のかずみんCDを「トップギア」で宜しくね!、としか読めない内容になっています(笑)。

メンバーがファンに対して、ここまではっきりとCDセールスのアップを訴えるのは、かなり珍しいことで、12枚目個別握手会セールスがどう変化するのか、純粋に社会心理学的な興味からも、高山さんの完売部数に注目したいです。

高山一実の2015/05/11_23:30ブログ


一方、今度こそ福神昇格かと期待していた衛藤美彩のファンからは、なんで3列目据え置きなんだと、怒りの声が次々と上がっている。

落胆しながらも、さらなる奮起を促す声が続々寄せられる様は、幕末志士の決起集会を彷彿させるほどで(笑)、12枚目個別握手会もみさ先輩の快進撃が続くのだろうなと、運営のエゲツナイ理不尽商法にいささかウンザリしてきます。

堀未央奈のアンダー行きも、「この程度の握手会人気で選抜は無理」といった、ファンへの鬼のような発破と疑うことが出来るわけで、どんな手を使っても、握手会セールスを上げたいという切羽詰まった雰囲気が伝わってくる。

まあ、思うようにスポンサーを獲得出来ない中、唯一の頼みはCDセールスで、運営のなりふり構わぬ「刺激策」が、メンバーとファンを普段以上に、ヒートさせている気がします。


こういった騒然とした雰囲気に飲まれたわけじゃないと思うけど、橋本奈々未がトークアプリを使って、握手会では「センター」と「卒業」の話はお断りだよ!と、結構な剛速球を投げ込んだようですね(笑)。

ななみんは、大阪のUSJに彼氏と遊びに行ったというデマが流れたときも、指摘された当日、東京の病院で診察を受けていたと、領収書をブログにアップして、熱く反論していました。

乃木坂の風 08Feb14 ~ 橋本奈々未の気になるブログ、中元すず香が見せた桁違いの歌唱力 in Mステ

ときどき「キレる」ことで、内面に溜まった不満を発散している節があって、ストレートに本音を表明するのは、ファンに何が嫌かを理解して貰える点からも、良いことだと思います。


「卒業」に関して言えば、卒業出来るということは、乃木坂を出てソロでやっていけるほど、外仕事が充実しているということで、むしろ喜ばしいことじゃないでしょうか。

AKB48の小嶋陽菜が、「卒業」をネタに出来るのは、こじはるであれば、卒業してもやっていくだろうと、本人もファンも思っているからで、そういった安心感がベースにあるからこそ、「卒業」がジョークになる。

しかし、こじはるは例外で、主演ドラマ『ヤメゴク』の視聴率が伸びず、苦しい展開になっている大島優子を見ても、グループアイドルからの1人立ちは、そんなに簡単なものではなく、橋本奈々未もその厳しさをよく分かっているから、「卒業」という言葉にナーバスになるのかもしれません。


今すぐ卒業しても、何とかやっていくだろうと、個人的に思っている乃木坂メンバーは、生田絵梨花と若月佑美です。

二人とも舞台やドラマへのしっかりした出演実績があり、さらにピアノ演奏とデザイン制作という独自の技術を持っていて、合わせ技で仕事を引っ張ってくる気がします。

しかし、多くのメンバーは、卒業後のビジョンに関して、より厳しい判断を迫られるかもしれません。

例えば、しばらく乃木坂に残って、個人の外仕事を充実させると同時に、グループ全体の価値を高め、将来の芸能活動に繋げていくという考え方は、現時点で妥当という意見もある。

今年、紅白歌合戦への出場が乃木坂の大テーマになっているのは、グループのブランドイメージを向上させる一つの切り札が、紅白出場歌手というラベルだからですね。


メンバーとファンに小さくない波紋を引き起こした12th選抜発表ですが、やはり選考の中心には、握手会人気の高いメンバーを徹底して優遇する方針が横たわっていました。

そして、最高部数を全完売する力を持っている「1期10」が、これまで通り、選抜チームの目立つ位置に陣取る構成になっている。

ただ、一方で、衛藤美彩のように、11枚目個別握手会の第8次応募で全完売を出したメンバーが、2列目に入れなかったり、生駒里奈や高山一実といった完売率のさほど高くないメンバーが、センターや福神に抜擢され、どうしてなんだとネットを騒がせている(笑)。


では、「1期10」メンバーは、なぜ握手会人気をここまで上げることが出来たのでしょう。

もちろん、握手会での工夫は大きいと思いますが、それだけなんでしょうか?

ということで、今日は、握手会人気向上には何が必要かを、少し考えてみたいと思います。


まず、「1期10」が握手会人気を確立したルーツを振り返ってみましょう。

(表1) 握手会人気トップ10人が初めて最高担当部数の全完売を出したシングルと、その時点での選抜入り回数、起用率、年齢

凡例
全完売を達成したシングルの番号:そこまでの選抜入り回数(選抜への起用率) そのシングル発売日における年齢 [最終的な完売部数/担当部数] メンバー名

04枚目:4回(1.00) 20歳 [25部/25部] 白石麻衣
04枚目:4回(1.00) 20歳 [25部/25部] 松村沙友理

06枚目:6回(1.00) 19歳 [30部/30部] 西野七瀬
06枚目:6回(1.00) 20歳 [30部/30部] 橋本奈々未

07枚目:4回(1.00) 20歳 [30部/30部] 秋元真夏

09枚目:9回(1.00) 20歳 [30部/30部] 桜井玲香
09枚目:7回(0.78) 23歳 [30部/30部] 深川麻衣
09枚目:2回(0.22) 21歳 [30部/30部] 衛藤美彩

10枚目:8回(0.80) 20歳 [35部/35部] 若月佑美

11枚目:10回(0.91) 18歳 [30部/30部] 生田絵梨花

# 最終応募1次前での完売状況から判断しているので、実際に全完売を出したシングルと、少しズレている可能性は否定出来ない。


乃木坂で最初に最高部数全完売を出したのは、白石麻衣と松村沙友理で、4枚目「制服のマネキン」において。

当時、二人とも選抜への起用率は100%、年齢は20歳でした。

さらに、6枚目「ガールズルール」で、19歳の西野七瀬と20歳の橋本奈々未が名乗りを上げますが、やはり二人とも、一度も選抜落ちはなく、起用率100%でした。

次に、7枚目「バレッタ」で、20歳の秋元真夏が登場、4th選抜から乃木坂に復帰したため、選抜入り回数は4回ですが、彼女も起用率100%です。


9枚目「夏のFree&Easy」において、20歳で起用率100%の桜井玲香が最高部数全完売を達成。

加えて、起用率が100%ではないメンバーが二人、初めて握手会人気トップに入ります。

23歳で起用率78%の深川麻衣と21歳で起用率がなんと22%の衛藤美彩です。

ん~、それまでの選抜入りが9シングル中2回しかない衛藤さんが、最高30部を全完売したわけで、これは一種の奇跡じゃないでしょうか。


さらに、10枚目「何度目の青空か?」では20歳の若月佑美が起用率80%で最高部数全完売を達成。

11枚目「命は美しい」において、18歳の生田絵梨花が起用率91%で続き、これで「1期10」が出揃います。

いくちゃんの起用率91%は、9枚目に学業のために止むなく一時休業したためで、運営が一貫して彼女を選抜入りさせていたことは間違いなく、事実上の100%だと思います。


表全体を眺めると、起用率の低い衛藤美彩や年齢の若い生田絵梨花という例外はあるものの、最高部数全完売を達成したメンバーのほとんどは、そこまでの選抜起用率が80%を越え、年齢が20歳以上であることが分かります。

もちろん、20歳以上、起用率80%以上は、握手会人気トップになるための必要十分条件ではありません。

つまり、条件を満たしていれば必ず最高部数全完売するわけではないし、満たしていなくても、達成している人はいる。

しかし、この条件を満たしていないメンバーが、握手会人気上位でなくとも、不思議には感じないし、逆に、上位に食い込んでいれば、特に優秀な成績という印象を受ける、そういう目安にはなると思います。

そこで、「1期10」以外のメンバーについて、11枚目個別握手会成績と起用率・年齢がどういう関係にあるのか、調べてみました。

(表2) 握手会人気トップ10人以外の12枚目までの選抜入り回数、起用率、現年齢

凡例
12枚目までの選抜入り回数(選抜への起用率) 2015年5月11日現在における年齢 [11枚目個別握手会第14次応募終了後の完売部数/担当部数] メンバー名

@ 12th選抜の「1期10」を除く1期メンバー
#「1期10」は(表1)に名前を載せた10人。全員が12th選抜に入っている。

12回(1.00) 19歳 [03部/22部] 生駒里奈
12回(1.00) 21歳 [09部/30部] 高山一実
10回(0.83) 17歳 [18部/22部] 星野みなみ
08回(0.67) 20歳 [11部/22部] 井上小百合
06回(0.50) 21歳 [07部/22部] 斉藤優里
05回(0.42) 19歳 [12部/28部] 伊藤万理華
05回(0.42) 16歳 [28部/28部] 齋藤飛鳥

@ 12thアンダーの1期メンバー

05回(0.42) 20歳 [07部/22部] 中田花奈
02回(0.17) 20歳 [05部/06部] 能條愛未
02回(0.17) 19歳 [01部/06部] 川村真洋
01回(0.08) 20歳 [05部/22部] 永島聖羅
01回(0.08) 19歳 [09部/22部] 中元日芽香
01回(0.08) 18歳 [00部/06部] 斎藤ちはる
01回(0.08) 17歳 [00部/12部] 樋口日奈
01回(0.08) 17歳 [01部/06部] 和田まあや
01回(0.08) 17歳 [03部/12部] 川後陽菜

@ 2期メンバー
# 選抜起用率の分母は、堀未央奈がセンターに抜擢された6枚目「バレッタ」からの6回としている。

05回(0.83) 18歳 [10部/22部] 堀未央奈
01回(0.17) 23歳 [04部/16部] 新内眞衣
01回(0.17) 18歳 [04部/16部] 北野日奈子
00回(0.00) 21歳 [02部/10部] 伊藤かりん
00回(0.00) 17歳 [02部/10部] 山崎怜奈
00回(0.00) 17歳 [00部/12部] 相楽伊織
00回(0.00) 16歳 [04部/06部] 寺田蘭世
00回(0.00) 16歳 [03部/06部] 鈴木絢音
00回(0.00) 16歳 [04部/06部] 佐々木琴子
00回(0.00) 16歳 [00部/06部] 伊藤純奈
00回(0.00) 15歳 [02部/10部] 渡辺みり愛


まず、 一目瞭然ですが、『12th選抜の「1期10」を除く1期メンバー』は、選抜起用率が全員40%を越えているのに対して、『12thアンダーの1期メンバー』は、中田花奈を除いて、全員が起用率20%未満です。

そして、起用率が高いメンバーは、やはり完売部数や完売率の高い人が多く、その多くが今回も選抜入りしています。

上表の1期メンバーの中で、20歳以上、起用率80%以上を満足するのは、高山一実だけです。

かずみんは、もっと完売部数を増やすよう発破を掛けられた可能性がありますが、年齢と起用率から見て、最高部数全完売メンバーになってもおかしくないという発想が、運営にあるのかもしれません。


一方、突出しているのが、齋藤飛鳥の成績で、16歳、起用率42%という不利な条件を背負いながら、担当28部を全完売しており、驚異的な握手会人気を誇っています。

12枚目個別握手会では、星野みなみと共に、担当が最高部数である30部に引き上げられ、「1期10」の仲間入りする可能性があって、そうなった場合、(表1)に示したように、最年少での達成で、乃木坂の若きエリートという雰囲気が出てくると思います。

高山さんが握手を頑張ろうと考えたり、桜井玲香が「世代交代」という言葉に敏感になるのは(笑)、齋藤飛鳥や星野みなみのような、年齢が若いのに、握手会成績を急上昇させているメンバーが存在するからだと思います。


しかし、みなみの起用率は83%、あしゅは低いとは言え42%で、17歳の樋口日奈、和田まあや、川後陽菜の8%と比べると、選抜入り回数は遥かに多い。

誰を選抜に起用するかは、運営の考え方次第で、しかも、(表1)と(表2)に示されるように、高い起用率の方が、握手会人気が出やすい傾向があるのは間違いない。

つまり、握手会セールスを決める重要因子である選抜起用率を運営が左右している以上、運営の「推す」メンバーが人気を上げ易く、そこに握手会主義を被せれば、運営の望むメンバーが選抜に入り、1列目2列目を占めるのは当然の成り行きですね(笑)。

なぜ白石麻衣であり、西野七瀬なのかというと、運営が、早い段階から、彼女たちをグループの中核に据えると決めていたからで、逆に、永島聖羅や和田まあやが、なかなか選抜入り出来ないのは、彼女たちに「魅力」がないからではなく、少なくとも今のところは、運営構想のど真ん中に入っていないことが大きい。


握手会人気は、一見、ファンが頑張れば何とかなるように見えるけど、長く選抜入りしなければ、なかなか人気が伸びないのは当然で、こういった仕組みを分かった上で、運営は、自分たちの「推し」メンバーが、乃木坂の中軸を担当するよう、巧妙に仕向けてる節がある。

そんな中、衛藤美彩は運営の「誤算」で(笑)、起用率22%で最高部数全完売を達成してしまった。

ここまで来ると、さすがにアンダーというわけには行かなくて、選抜入りさせているけど、握手会人気6番手であるにも関わらず、10福神に昇格させないなど、自ら決めた握手会主義を、みさみさにだけは適用しないという、ズルをしている(笑)。


構想外の選抜が出来そうになったら、その部分だけ握手会主義を放棄するのは、運営が、自分たちの望む選抜を作るため、表面上、その主義を標榜しているだけで、忠実に従うつもりはないことの証拠だと思います。

握手会人気で選抜を決める握手会主義は、運営がファンの意見を一部取り入れているという見方もあるけど、自分たちの意に添わない点を拒否するのなら、最初の選抜構想を変えるつもりはサラサラなく、ファンが頑張れば「推し」が上に行くという幻想を振りまいて、より多く集金しようと狙っているだけではないのかと、疑いたくなります。

何にせよ、(表1)を見て痛感するのは、運営ではなく、本当にファンが押し上げたと断言出来るのは、唯一、衛藤美彩だけで、間違いなく、彼女は握手会の天才と言っていいんじゃないでしょうか。


ただ、握手会人気を上昇させる因子の中で、選抜起用率は運営がコントロール可能だけど、年齢は何とも仕様がありません。

20歳以上という条件は、なかなか重要なポイントで、女性的魅力が華やかに咲き始め、対応も大人になるため、握手会人気が上がりやすいのでしょう。

乃木坂運営に、大人メンバーを優先的に抜擢する傾向があるのは、年長メンバーは、選抜やメディアでの露出アップが、握手会セールスの向上につながり易いからだと思います。

その結果、以下のように、乃木坂の選抜は、アンダーと比べ、平均年齢の極めて高いチームになっています。

(表3) 12枚目各グループ構成メンバーの平均年齢

12th選抜
1列目5人:20.2歳
2列目5人:21.2歳
3列目8人:20.0歳
全18人:20.4歳

12thアンダー
1期09人:18.6歳
2期10人:17.0歳
全19人:17.7歳

乃木坂全37人:19.0歳

# 2015年5月11日現在


乃木坂運営が、現在の10福神を中心にした、自らの選抜構想にこだわり続け、衛藤美彩の福神入りすら躊躇するのは、大局的な経営戦略に基づくというより、ソニーのような大企業にありがちな、1回決めたらなかなか修正出来ない、硬直化した官僚主義の結果だと思います。

『乃木坂って、どこ?』では、何年も前から、「forTUNE music」のCMが流れていますが、白石麻衣がお兄さんと握手するあの映像、最初のオンエアから今まで、私の知る限り、一度たりともバージョンを変えたことがなく、不気味なくらいにしつこく、同じ内容を、何年も流し続けています。

そろそろ西野七瀬バージョンでも作ればいいと思うのだけど(笑)、どういう理屈なのか、1ミリたりとも、頑に変えようとしない。

このCMを観るたびに、ソニーって、エンターテイメントのマネージメントに向いていないんじゃないかと、心配になります。


こういった「頑さ」が、乃木坂の選抜構成にも明らかに存在していて、さすがに、だんだんファンも飽き始めているんじゃないでしょうか。

乃木坂と同じく、握手会を活動の基礎に置くAKB48ですら、34枚目「鈴懸の木の道で(以下略)」では、大島優子や渡辺麻友といった有名メンバーをほとんど入れない、若手中心の選抜を作っています。

この際、「武藤十夢」という変わった名前を見つけ、それ以来、彼女の名前がテレビに出てくると、「ああ、十夢さんだ!」と、気になって覚えてしまった(笑)。

AKB48のファンでない私でも、フレッシュな選抜を見せられると、関心が高まって、1人、2人、若いメンバーが頭に入ってくるんですね。


ところが、乃木坂の場合は、若手メンバーはたまに選抜入りしても3列目で、1列目2列目はほとんど同じ顔ぶれなので、新顔は、全然、アピール出来ません。

同じ顔ぶれでも、E-girlsのように、歌やダンスを分担して、役割を明確にしていれば、むしろ安定感が出てくるのだけど、そういうわけでもないので、徐々にインパクトがなくなっていきます。

『乃木どこ?』の打ち切りを始め、スポンサーの獲得が思うに任せないのは、こういった「頑な」選抜固定に原因の一つがあるんじゃなでしょうか。

12枚目で、生駒里奈をセンターにしたり、高山一実を2列目に上げたのは、運営が許容できる範囲で、何とかメディアアピール力をアップさせたいという、気持ちの表れだと思います。


しかし、常連メンバーの小幅な入れ替えでは、選抜を巡る停滞感は払拭されず、既存ファンの間に、握手会人気を無視した「ゴリ推し」抜擢との批判が高まる危険がある。

これでは、乃木坂の存在感が増すとは思えません。

AKB48Gは、先日のドラフト会議にしても、手法に賛否両論はありますが、新しいメンバーの持つ、新規ファンを呼び寄せるパワーは理解している。

乃木坂にも、17歳で起用率8%の和田まあやのように、世間にほとんど知られていないものの、生きの良い若手が何人も揃っています。

こういうメンバーを積極的に売り出して、選抜回数を上げていくことは、乃木坂のイメージ幅を広げ、一般層の関心を絶えず惹起するために、重要じゃないでしょうか。

ということで、完全に私の個人的な考え方で、見たい選抜を作ってみました(笑)。

(表4) 選抜回数を上げるための若手中心選抜の1例

(3列目)
衛藤美彩 斎藤ちはる 川後陽菜 和田まあや 中元日芽香 樋口日奈 永島聖羅 桜井玲香
(2列目)
伊藤万理華 佐々木琴子 生田絵梨花 北野日奈子 川村真洋
(1列目)
齋藤飛鳥 鈴木絢音 星野みなみ

# 青色で示した人は、音楽的な観点から、どんな選抜にも必ず入れるメンバー。

以下は、上と同じメンバー構成をより見やすく配置した図

(3列目)
衛藤 ちはる 川後 まあや 中元 樋口 永島 桜井
(2列目)
=======万理華 琴子 生田 北野 川村======
(1列目)
============飛鳥 絢音 みなみ========


センターは鈴木絢音です。

鈴木絢音の儚さ、礼儀正しさ、頭の良さ、シャイさ、透き通った美貌、これらは人を惹き付ける強いアピール力を持っていて、彼女を若き乃木坂の中心イメージに据えると面白いかなと。

あーちゃんをあしゅとみなみで挟み、その後ろに、雰囲気が明るく、舞台での存在感が桁外れな、佐々木琴子と北野日奈子を配置して、華やかさをガンガンにアピールします(笑)。


3-5-8フォーメーションを台形だとすると、左側辺に、齋藤飛鳥、伊藤万理華、衛藤美彩、右側辺に、星野みなみ、川村真洋、桜井玲香と、ダンスの上手いメンバーを置いて、全体ダンスの印象を引き上げます。

さらに、センター裏の生田絵梨花と、その後ろの中元日芽香は、歌唱を担当する中心メンバーで、二人に歌を支えてもらう発想です。

永島聖羅は、チームのまとめ役と、Mステにおける、対タモリ要員ですね(笑)。


まあ、CDセールスは落ちるかもしれないけど(笑)、若いメンバーのお披露目になるのであれば、将来につながるでしょう。

何シングルに1回かは、こういった従来の中核メンバーをほとんど出さない、フレッシュ選抜を組まないと、乃木坂はイメージの幅を広げられず、停滞感の中、ジリジリと存在感を失っていく危険があると思います。

選抜というのは、表題曲を担当する音楽ユニットなので、楽曲によって、大幅にメンバーを入れ替える柔軟な発想を持って良いんじゃないでしょうか。

12th選抜のフロントである、白石、西野、生駒、生田、橋本の並びで、一つの楽曲イメージを作るのは、かなり難しいでしょう。

しかし、飛鳥、絢音、みなみの並びなら、私のような素人でも、何となく世界が見えてくるし、何より、ファッションを決めやすい(笑)。

思い切った若手の登用。

それ以外に、乃木坂を発展させる道はないと思いますよ。


関連サイト

衛藤美彩の2015/05/14_16:48ブログ


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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています


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