
「スリー・ビルボード」 マーティン マクドナー監督 ☓ NTS ☆
娘を殺された母親が警察を叱咤する看板を立てたことから起きる人間ドラマを描きました。
被害者の母親ミルドレッド(フランシス マクドーマンド)は警察が犯人逮捕できないことに苛立ち家の近くに朽ちて放置されていた看板に大きく署長や警察を告発する広告を出します。小さな田舎町では署長は尊敬されていて、看板を設置したミルドレッドの方が町中の人を敵にしてしまい、広告会社まで嫌がらせを受けるようになります。特に白人の警官ディクソン(サム ロックウェル)は暴力的な行動まで取るのでした。
娘のために闘う母親をフランシス マクドーマンドが笑顔を封印して熱演しています。看板の設置がきっかけとなって人びとのそれぞれの思惑が表に出てくる過程が緊張感のある展開でスリリングに楽しめます。予想外のラストは母親の笑顔が救いです。1回しか笑わないのでお見逃しなく。
さまざまな差別主義と闘う姿勢が垣間見え作品を重厚にしています。(☆)
タバコは、出てきます(☓)がそれほど広告的でもありませんでした。