これは 2013-06-19 に紹介しました 『芭蕉自筆 奥の細道』 の石巻
部分です。写真の5行目「数百の廻船…(から3行目下)宿からん」部分が
貼り紙をして訂正した部分です。
もともとこの三行原文は「廻船入つとひ人家軒をあらそふ(ひて)/繁栄
の煙立つゝきおもひかけす/かゝる處に来れる哉と宿からん」とあり、その
「入つとひ」に貼紙をして「入江につとひ」とし、さらにその三行分全体に貼
紙してあるのがこの写真です(と説明されています)。
写真の下に活字版があります、該当頁を下に
活字部分の5行目「数百の…」から7行目「…宿からん」までです。
芭蕉の自筆かどうかを判断するために、どれほどの知識・経験・努力が
必要であったか、2013-06-19 の上野氏の言葉 「日本文学の研究にも
見えない所でたくさんの努力が積み重ねられているのだ」を実感をもって
受けとめられます。