医療・介護を支える継続企業の知恵袋          ㈱Kaeマネジメント 代表取締役 駒形和哉

毎日ブログを書き続けもうすぐ10年になります。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

ちらっと見えた!

2019-12-06 06:03:16 | 薬局

来年の診療報酬改定も取りあえずって感じのようだ。

 

厚生労働省と財務省は来年の診療報酬改定に関する考えをまとめたようだ。

その内容はまだ明らかにされていないが、気になる新聞の記事がある。

当社が購読する日〇新聞の12月1日では「薬の公定価格(薬価)を引き下げて国費の投入を約1,000億円抑制する」とある。

また2日の〇日新聞には「薬代の『薬価』引き下げで、医療費に当てる国費を900億円程度抑えられると見込んでいる」と微妙に異なる。

ここから見えるのは、薬価はほぼ1,000億円の引き下げになりそうだ。

さらに、その後のマスコミの報道から1,000億円が濃厚な記事が続いている。

 

3日のリスFAXには診療報酬本体は0.6%引き上げとの情報がある。

こんなに引き上げがあるのかは疑問である。

ただ、ほとんどが医師の働き方改革と病院の利益率マイナスの補てんに回ると思われる。

もちろん足りない部分は調剤報酬から補われる。

…ような気がする。

 

薬局の調剤医療費に占める医薬品費は約75%もある。

薬局で使用される医薬品は汎用性があり、尚且つ後発医薬品が多いので引き下げ率は10%前後になることもある。

もし10%の引き下げになると売上は7.5%ダウンになる。

これは同じ売上を稼ぐために必要な患者数で言うと、100人の患者を107~8人にしないとならないことになる。

かなり至難の業である。

 

それだけではない。

薬価が下がって価格交渉が同じ値引率だと薬価差益は圧縮される。

医薬品卸業界に吹き荒れる厳しい批判の風が優位に立つとは思えない。

より一層の価格交渉に困難さが予想される。

 

薬価を引き下げて診療報酬の本体部分は若干引き上げになりそうだが、それは医療経済実態調査から病院の報酬へ向けられると思われる。

しかし厳しい財政から財源の不足は目に見えている。

そこで狙われるのが調剤報酬となる。

その布石として「対物業務から対人業務」の錦の御旗のもとに「調剤料」の引き下げがある。

さらに医療経済実態調査から大手調剤チェーンへの「外枠」がある。

今回はひょっとすると「調剤基本料」の応需回数と集中率の要件の見直しもあるかもしれない。

なぜなら診療所の敷地内薬局の収益率が高いことが指摘されているからである。

これについては健保連が強く指摘しているので要注意である。

さらに「後発医薬品調剤体制加算」も75%以上はなくなる。

既に平均使用率が75%を超えて77%に至っている。

 

いくら私が心配して呼びかけても要らぬお節介かもしれない。

きっとこんな情報は組織団体から流れていて、対応策なども伝達されていることだろうから。

 

何とかなるんじゃないですか。

今までやってきたんだから。

 

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6 コメント

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製薬メーカーが問題 (Unknown)
2019-12-06 09:47:48
卸も交渉できる価格の幅がないので談合などということになるのだと思います。
公定価格である薬価の仕切り値を単なる一企業でしかない製薬メーカーが独自で決められる仕組み自体が問題だと思います。
それが変わらない限り小手先で何をやっても無意味ではないでしょうか。
地方は終了 (途方?の門前)
2019-12-06 10:34:27
健サポ取得や地域支援体制加算を算定するため苦労して薬剤師増員、集中率下げようと患者さんに呼びかけ少しずつ下がってきた集中率でもゴールも動いた→枚数も増えてきたけどゴールも動いた→基本調剤料1算定できないじゃん→加算も取れないじゃん→終了

市内に大病院が無くて、開業医と門前ばかりの地域で集中率下げるのは至難の業です。施設在宅で稼いでいた薬局はチェーンにむさぼり食われ廃業。
麻薬処方せんは一部の薬局が独占。在宅もチェーンの在宅専門薬局が貪って独占→気づいたら周りの薬局は皆、大手や異業種の資本下。逃げ遅れた(T^T)

という「夢」が初夢でありませんよう
Unknown (通りすがり)
2019-12-06 14:30:12
敷地内の利益率の話が出てきましたね。
健保連、財務省が出していた同一番地や250m以内の話が現実味になってきそうですね。
対物から対人なら、薬価差に頼らない薬価納入。そうしたら面倒な価格交渉も必要なくなるし。国が製薬メーカーの開発コスト、生産コスト等を考えて自由に薬価を決めて、それで購入。薬局薬剤師は対人に集中でいいと思います。人口辺りの薬剤師数の多い日本では。
Unknown (駒形和哉)
2019-12-07 05:11:31
薬価が公定価格だから医薬品卸への仕切価も公定仕切価じゃなきゃおかしい様な気もします。
でも、現実がそうなっていないので、それが与えられた環境だと受け止めるしかありません。

その環境は全ての薬局に共通です。
大事な事は変化への対応です。
現状を維持しようとすると無理が生じます。
変化には変化で対応するしかありません。
自分を変える勇気を持ちたいですね。
そのためには判断できる知識や情報が必要だと思います。

社会保障制度の改革は待ったなしです。
でも、小手先でなんとかしようとすると、今あるものを抑えるしかありません。
しかも弱いところからになります。
しばらくは続くと思います。
国民の評価もあまり良くないようですから。
Unknown (しっぽを巻く?)
2019-12-07 17:17:16
いつも拝見しております。
日頃のブログの本文においては薬剤師のエビデンスの事や薬剤師会の発言や提出資料の少なさ等を指摘しておられる先生なので【環境】を根本的に変える事も薬局の活躍出来る場を広げる上では大切な事と考えていましたが、メーカーが【環境】を独占している現状については何か策は持っておられませんか?
正直卸もメーカー仕切り値のせいで病院、薬局と交渉出来る様な幅がない事は事実です。
Unknown (駒形和哉)
2019-12-08 02:19:27
しっぽを巻くのではなく、しっぽの向きを変えてみてはいかがでしょうか?
基本的に公定価格ですから、価格弾力性がないのか本来だと思います。
スケールメリットによる薬価差益の獲得は制度上長続きはしません。

医薬品卸はリテールサポートとロジスティックスの戦いになると思います。
これは私が医薬品卸にいた30数年前から提案していることでもあります。
価格じゃない戦いの時代じゃないでしょうか。

かなり発想の転換が必要だと思います。
ゆっくり話し合いたいですね。
具体的に何をしたらいいのかを。

ちょっと論点がずれていたかな?
勝手に医薬品卸の人を想定しています。

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