医療・介護を支える継続企業の知恵袋          ㈱Kaeマネジメント 代表取締役 駒形和哉

毎日ブログを書き続けもうすぐ10年になります。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

乗り切れない

2019-08-26 06:16:06 | 薬局

財布のひもが物申す。

 

土曜日の新聞に花粉症薬の患者負担に関する記事が掲載された。

ネタ元は健康保険組合連合会(健保連)である。

23日に健保連が「政策立案に資するレセプト分析に関する調査研究Ⅳ」を発表している。

レセプトデータを分析した結果である。

その分析結果の一部に花粉症薬の保険適用外への提言がある。

 

花粉症薬は市販薬をドラッグストアなどで購入した場合と、医療機関で類似薬を処方してもらう場合の患者負担にほとんど差がなかったとしている。

例として、「アレグラ」の14日分を医療機関に受診し、薬局で薬を受け取るとする。

自己負担が3割の場合、費用は2,003円になるそうだ。

薬代だけなら482円であるが、医療機関での受診料や薬局の調剤料が1,500円以上かかるので2,000円を超える。

市販薬の場合は税込みで1,554~2,036円になるそうだ。

同じく「アレジオン」でも同様の結果が出た。

 

健保連では患者負担だけ見ると処方薬も市販薬も患者負担に差がないが、処方薬には受診料や調剤料が含まれ患者負担の2倍が医療保険から支払われることが問題だとしている。

健保連では花粉症薬を保険から外すと最大で約600億円の医療費削減になるとしている。

なかなか鋭い指摘である。

 

さらに、もっと恐ろしいほど鋭い指摘が忍ばされている。

「調剤報酬のあり方についての検討」と題された内容に「薬剤服用歴管理指導料は全処方箋の98%にルーチン的に算定されており、同指導料が算定されている処方箋の24%は、処方薬が1剤のみだった」とある。

1剤のみだから薬歴管理がいらないとは言い切れない。

がんの薬にはそれなりの薬歴管理が必要になる。

ただ、シップ剤だけや目薬、軟膏のみの患者に、どこまで薬歴管理が必要かと言われるといささか疑問である。

健保連からの提案は、薬歴管理料は真に薬歴管理が必要な患者に限ってはどうかとしている。

そこで問題になるのが「真に薬歴管理が必要な患者」である。

 

国は「服薬情報の一元的・継続的把握とそれに基づく薬学的管理・指導」を求めている。

その報酬として「かかりつけ薬剤師指導料」が2016年から新設されている。

ところが中医協の資料によると全処方箋のたった1.5%に満たない。

これは明らかに政策的失敗である。

 

今回の健保連からの提案をどう受け取るかであるが、「かかりつけ薬剤師指導料」はこのまま据え置き、「薬剤服用歴管理指導料」を大幅に引き下げるのではないだろうか。

そんな事が頭をよぎった。

 

これ以上はそれぞれの判断に任せるが、2020年の調剤報酬改定は、今からの準備がないと乗り切れない。

 

そして、今の私の二日酔いは今の準備がないと乗り切れない。

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