医療・介護を支える継続企業の知恵袋          ㈱Kaeマネジメント 代表取締役 駒形和哉

毎日ブログを書き続けもうすぐ10年になります。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

窮鼠薬を噛む

2019-08-23 06:24:13 | 薬局

切羽詰ると治すには薬なのか。

 

薬剤師のお株である「薬」の使われ方が大きく変わりそうだ。

医療保険を支えているのは国だけではない。

国民からの保険料も大きな財源となっている。

ところが高騰する医療費によって国民の保険料負担の料率は毎年上がっている。

国民は消費税など見える負担には敏感であるが、給料から天引きされて見えづらい負担には鈍感である。

 

その保険料が適正に使われているかどうかに意見するのが支払機関である。

中医協でも支払い側の委員から厳しい指摘がある。

その支払い側の健保連は薬剤の使い方改革を国に求めている。

国に求めると言うことはあるべき制度として提案している。

この提案は何らかの形で反映される。

 

生活習慣病の治療で、後発医薬品を優先的に処方すると約3,100億円の削減が可能だそうだ。

既に、後発医薬品の使用割合は2月の時点で77.5%と言われている。

77.5%の全てが生活習慣病とは限らないが、かなりこの部分にはメスが入ると思われる。

例えば、「後発医薬品調剤体制加算」の基準は75%、80%、85%となっているが。

75%は意味がない。

さらに2017年の「骨太の方針」では2020年の9月までに80%の達成と目標を決めている。これからすると80%を目指すのが当たり前となる。

こうなると「後発医薬品調剤体制加算」の必要性が問われる。

ただ、2019年(今年)の「骨太の方針」には「2020 年9月までの後発医薬品使用割合80%の実現に向け、インセンティブ強化も含めて引き続き取り組む」とあるので、何らかの形で「後発医薬品調剤体制加算」は残るかもしれない。

ただし、85%以上になるのではないだろうか。

取りあえず、処方元の意向がどうであれ80%以上に、来年3月までに仕上げないと大変なことになりそうな気配を感じる。

ペナルティーもありだ。

 

次に、軽症向け市販薬類似薬を保険適用外にすると約2,126億円の削減効果ありだそうだ。

これも湿布薬やビタミン剤、皮膚保湿剤、漢方薬などがターゲットとして上がっている。この他にもスイッチOTC薬は隠れた対象になる。

数字が細かいので、既に対象品目は特定されているような気がする。

ここは処方箋としては出るが患者負担として全額自費扱いになる、

これは「保険外併用療養費制度」によって既に可能である。

 

さらに繰り返し利用可能な処方箋の導入により約362億円の削減だそうだ。

繰り返し利用可能な処方箋とはリフィル処方箋じゃないかと思う。

財務省はリフィル処方箋の言葉を使うが、厚生労働省では医師会の反発を恐れて分割処方箋としている。

ちょっと違うが基本的には長期処方箋である。

長期処方箋の管理を行うために薬剤師の服薬期間中のフォローが必要になる。

 

世の中は全てが知らない内につながっている。

何と言っても東大法学部卒業の人が考えている仕組みである。

かなわない。

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