医療・介護を支える継続企業の知恵袋          ㈱Kaeマネジメント 代表取締役 駒形和哉

毎日ブログを書き続けもうすぐ10年になります。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

きっと治る

2019-05-16 05:28:47 | 薬局

待望の治療薬が保険適用になる。

 

ご存知のように、厚生労働省は15日、白血病治療薬の「キムリア」を公的医療保険の適用に決めた。

その薬価は1回で3,349万円だそうだ。

但し、投与は1回で済む凄ものである。

22日から使用開始される。

製造元のノバルティスの試験では、若年性の白血病では8割に効果がある優れものである。

治療対象は他の治療薬が効かなかった場合に限定されるとのことで、想定される患者数は最大で216人だそうだ。

既に、患者数が出ているのが凄い。

その市場規模は72億円となっている。

 

さて、患者やその家族からすると、自分に効くかどうかわからない治療薬で苦しむより、1日でも早く「キムリア」を使って欲しくなる。

「キムリア」を使って効かない場合は、今までの治療を受けたいと思うのではないだろうか。

もちろん従前の治療法を疑うわけではないが、気持ち的に早く治りたいのは当たり前だ。

不安は時間との勝負を感じているからだ。

「キムリア」を使わずに病状が悪化したら…訴えてやるにならなければいいが。

 

海外ではすでに米国や欧州、カナダ、スイスなどで製造・販売の承認を得ている。

日本の場合は、逼迫する保険財源との兼ね合いで遅れたのではないかと思われる。

米国では約5,200万円もの価格が付いているそうだ。

但し、効果が認められた患者しか払う義務がない成功報酬型となっている。

その点では、日本の薬価3,349万円は、効いても効かなくても保険で支払われる。

その分、薬価が低く抑えられたらしい。

 

気になるのは患者が支払う費用である。

日本では患者の窓口負担が健康保険法によって3割が上限とされている。

とは言っても3,349万円の3割というと約1,000万円強となる。

ところが、ご存知のように「高額療養費制度」があるので、年収約500万円の人だと40万円程度の負担で済むらしい。

残りは税金と社会保険料で賄われる。

 

最近は高額な医薬品が多くなっている。

そのために「高額療養費制度」の支給額は、2016年度で2兆5,579万円にもなっている。

これは新たな隠れた課題である。

 

今回は「キムリア」が保険適用になったが、海外では他にも高額で優位性がある薬が認められている。

これらが次の出番を待つことになる。

リンパ腫治療薬の「イエスカルタ」は4,200万円、遺伝性網膜疾患の治療薬の「ラクスターナ」は両目で1回が9,500万円だそうだ。

 

これらを保険適用するためには、何が削られるのか。

限られた財源から捻出するのは難しい。

調剤報酬は対岸の火事ではない。

 

秘かに彼女にも使って欲しいと願っている。

 

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