医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

薄め方

2017-08-08 05:01:30 | 薬局
面倒になりそうだ。

またしても「付け替え請求事件」は明るみに出た。
ハインリッヒの法則ではないが、1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するという。
今回は2度も出たので単純に600以上の異常が考えられる。
と、誰しも考えてしまう。
これが中医協での議論に発展する。

要は、集中率による「調剤基本料」の減算には無理があるってことになる。
多店舗展開している薬局では、いくらでも操作可能と思われる。
実際にやった、やらないに限らずだ。
この事件を引き起こした会社の責任は大きい。

さらに、茶番なのが組織の対応である。
2社が含まれる日本保険薬局協会は真摯に受け止め「国民の皆様に深くお詫び申し上げる」と謝罪じみている。
反省だけなら…でも、では困る。
ところが日本薬剤師会は一刀両断で「誠に遺憾」と批判している。
基本的に両社とも薬剤師会の会員のはずだ。
他人事のような発言はいかがなものか。
さらに日本チェーンドラッグストア協会では、どういう意味か分からないが「姑息」と一蹴した。
ダメなものはダメだとしている。

さて、それぞれ自分事ではないので安心しているが、いつ自分に降りかかってくるのか分からない。
噂では第3の大型「付け替え請求事件」もあると言われている。
少なくとも、私が聞いた限りでは多かれ、少なかれ…だそうだ。
どの組織にも降りかかる可能性がある。

表だって出てしまったことはそれなりの行政処分など行われればいい。
問題は来年の調剤報酬改定における「調剤基本料」の要件への影響である。
今までの流れでは集中率が90%以上の薬局が危ないとされていた。
厚生労働省のデータによると35%程度の薬局が当てはまる。
この目安だった90%が崩れそうだ。

では、「調剤基本料」はどうなるのか。
一部では機能に応じた報酬がささやかれている。
これも厚生労働省の資料では左端に「かかりつけ薬剤師がいる薬局」が、右端には「院内調剤」、そのすぐ左に「門内調剤」となっている。
これは明らかに「院内調剤」と「門内調剤」が機能的に類似していることを示しているとしか思えない。
と言うことは「門内調剤」の報酬を限りなく「院内調剤」に近づけることを意味する。
逆に、最も逆サイドに位置する「かかりつけ薬剤師がいる薬局」は、機能的に「一元的・継続的管理が可能」として評価されると見れる。
やっぱり「かかりつけ薬剤師指導料」の算定が重要となる。

久々の東京のねぐらであったが、どうも落ち着かない。
寝不足状態だ。
安息の日はいずこに。





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コメント (3)
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