医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

動いてる

2013-12-23 06:31:36 | 薬局
まんざら嘘ではなかったようだ。

2012年(昨年)の5月頃、大手調剤チェーンの2011年度決算が発表になった。
その当時は、全体的に売り上げの伸びは好調だったが利益の伸びは鈍化傾向にあった。
その原因は、医薬品卸との価格未妥結による予定納入価が弱含みで決算を迎えたと思われる。
この発表と同時に行われたのが中期(3年)計画である。
この中期計画は2011年度の実績に対して売り上げを2~3倍にすると発表していた。
たった3年で売り上げを2~3倍など通常ではありえない急拡大と言わざるを得ない。
その戦略が3つ示されていた。

1つは、売上を最も早く作るM&Aである。
ここ最近は急速な動きを見せている。
M&Aは調剤薬局だけではない。
ドラッグストアも盛んに行われており、全国制覇を目指す傾向が強い。
規模が大きくなって有利なのが、何と言っても医薬品などの仕入れ価格である。
いろいろバッシングはあるが営利企業として利益を求めるのは宿命だ。
上場企業は株主を代表して利益を稼いでいる。
たとえ株主のほとんどが一族であってもだ。
規模の拡大は回りまわって中小薬局の経営を圧迫する。
大手に出した価格の利益損を中小薬局に求めることになる。
「江戸の敵を長崎で打つ」みたいな話だ。
調剤報酬だって大手に引きずられて下げられる可能性が高い。

2つ目は、在宅訪問活動だ。
これもかなり積極的に動いている。
組織が大きいから動きだすのは鈍いが、動き出したらその威力は凄い。
主に施設への営業をかけているが、個人宅にもしっかり浸透させている。
中には「1薬局1在宅」を掲げて全店舗での取り組みを公言している会社もある。
「在宅をやらないのは地域薬局ではない」としている。
どうもこの主張の陰には在宅の実績が問われることを予想した行動に思える。
この他にもドラッグストアが生活必需品の配達と合わせたお届けも始まる可能性が高い。
既に、ネット販売によるOTCは進んでいる。
在宅と言うより「お薬お届けサービス」もネットで検索するとかなりの薬局が手掛けている。
ある薬局では既に4,000人近い配薬と、ほぼ半分の人への「居宅療養管理指導費」の算定を実施している薬局もある。
この分野を成長分野として事業の拡大に余念がない。

3つ目が、医療モールの展開である。
こちらもここにきて急速な展開が始まっている。
あちらこちらで競うように新設が聞こえるようになってきた。
この医療モールが患者の流れを変える可能性が高い。
患者だけではない。
処方せんの流れも変わる。
大手調剤薬局だけではない。
GMS(イオンの様は大型スーパー)は集客手段の一つとして医療モールが欠かせない。

昨年の5月から1年半余りが過ぎた。
3年計画の期限は2015年3月末である。
どこまで計画が達成されるのか。

「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず」
「よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし」




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