医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

目になろう

2013-02-12 06:18:21 | 薬局
地域が大事、仲間が大切。

広島でのネクスト経営塾OB研修の話を少ししたが、この参加者にはいつの間にか仲間意識が芽生えている。
もちろん四国も九州でも同じ様なつながりが出来ている。
何かあると集まって情報交換なのか飲み会なのか。
広島では小さな地域の中で、お互いがライバルとして疎遠だったのが、今はすっかり交流している。
お互いに小さな地域にいると、小さなコップの中での争いになってしまう。
しかし、我々のいる世界はもっと大きな地域である。
目の前のいざこざに気を取られていると、他所からの侵食に気がつかない。

先日、ブログでも紹介したが全国的な共同購入がある。
確かに個々で医薬品を購入するより、価格はかなり安くなるかもしれない。
いや、確実に安くなる。
でも、それは価格交渉のスケールメリットを活用したにすぎない。
それであれば地域の薬局がまとまって価格交渉しても何とかなるのではないだろうか。

共同購入には組織への割戻もあると思う。
本部に納入価の何%かを上納しなければならない。
それなら、この分を差し引いた価格で購入すると医薬品卸にとってもありがたい。
この共同購入システムは価格的には大きなメリットがあるかもしれないが、それを納める医薬品卸にとっては利が薄い。
利が薄い得意先には医薬品卸の各種サービスも手抜きになる。
今回のネクスト経営塾企画にも呼んでもらえないとなる。

経営で大事なのは利益を出すことである。
これが事業としての継続の条件である。
また、利益が出るということはサービスが評価されているとも考えられる。
もちろんズルして儲けてはいけないし、ズルは長続きしない。
しかし、この利益は血液の循環と同じで適切な流れがないと壊死してしまう。
それがキャッシュフロー(お金の流れ)である。
保険収入が即現金化されるわけではない。
2月のレセプトは末に締めて、3月10までに提出する。
そして、銀行に振り込まれるのは4月の25日前後となる。
極端に言うと、2月1日分が4月25日まで現金にならないとだ。
さて、そこで医薬品の支払が2ヶ月サイトになると、2月締めて3月に請求が来て、4月末までには支払いが発生する。
これだと保険収入が入ってきたと同時に医薬品の支払でかなりの部分がなくなってしまう。
もし支払いサイトが3ヶ月だったとしたら、2月分の支払は3月に請求書が来て、3・4・5の3ヶ月の支払猶予がある。
こうなると2月請求分の医薬品支払金額は5月の支払まで銀行に残ることになる。
月間1,000万円の購入があると1,000万円のキャッシュに余裕が出来る。
さらに、医薬品は消化払いではない。
在庫分も支払っている。
従って、在庫が多いと保険収入で入ってくる以上の支払が生じる可能性も高い。
この仕組みをきちんと理解していないと資金繰りが苦しくなる。

地域に仲間を募ろう。
“小魚が大魚“になるスイミーになろう。
その時に大切なのが「スイミーの目だ!」
地域の「目」になって欲しい。

今朝は冷たい風が顔に刺さるような寒さだった。
5時前に部屋を出て自転車で走る。
蔵前橋の上で振り返ると、東京スカイツリーの展望台部分の2つのリングが光っていた。


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