医療・介護を支える継続企業の知恵袋          ㈱Kaeマネジメント 代表取締役 駒形和哉

毎日ブログを書き続けもうすぐ10年になります。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

思わぬ落とし穴!

2008-07-16 09:10:35 | 薬局
「在庫が多いですね」
とある薬局の決算書を見て感じる。
そこは何代か続いた歴史ある薬局である。
ここ最近、大手スーパーと大手ドラッグストアが相次ぎ進出し、切実に売上の影響を感じている。
店舗には、食品以外の物は何でも的な品揃えになっており、かつての地域における役割の大きさを感じさせる。
かろうじて収益を上げているのが、近隣の基幹病院から来るFAXによる処方箋である。
しかし、これも長期投薬の煽りを受けて確実に3ヶ月と長期化し、受付回数は減少傾向にある。
さぁ、どうしよう!

と、こんな感じで訪問してみた。
さて、出だしに戻って在庫である。
投薬日数が14日までの頃は、在庫量は月額使用量の半分くらいに保てれば良しとした。
いわゆる在庫月数0.5ヶ月である。(月末在庫量÷月間使用量)
また、数値をひっくり返すと在庫回転率2回となる。(月間使用量÷月末在庫量)
診療所のマンツーマンでは、徹底した在庫管理で0.3ヶ月にした経験もある。
そうなると在庫回転率は3となる。
これらの数値は在庫の効率化を顕著に示す目安となっている。

しかし、処方箋の長期化によって在庫月数0.5ヶ月には無理がある。
官公立病院などの急性期病院の処方箋は確実に長期化し3ヶ月処方が増えている。
となると、在庫も3ヶ月分持っていないと品切れを生じてしまう。
また、ジェネリックの普及も拍車をかける。
繁用品の在庫は必然的に多くなる。
そうは言っても在庫は少ない方がいい。
そこの薬局では医薬品卸への支払は60日サイトになっているとか。
在庫が90日分持っていて、支払が60日では30日分先払いが生じてしまう。
これでは資金繰り的に厳しいものがある。
もし、この先払い分を借入で賄ったとして、3%の金利がつくとどうなるか。
例えば医薬品を10%引きで購入しても消費税を考慮すると5%しか実際には残らない。
これから金利分を差し引くと2%となる。
あくまでも10%で購入可能であればである。
「そうは問屋は卸さない」と囁かれそうだ。
こうなるとちょっとしたロスも許されない。
長期投薬の影響は思わぬところにも影響していることに気がついた。
この現状をよく理解して在庫管理の徹底を図る工夫が必要となる。

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