東郷町議会議員 かどはら武志(日本共産党)

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あっけない、判決言い渡し。

2006年05月19日 | 東郷町政

 昨日の午後は、名古屋高裁で3時からあった判決言い渡しを聞きに行きました。

 昨日の記事でも紹介しましたが、東郷町の建築中止命令を無視してホテルを建てた業者が、東郷町の命令の無効確認を求めた訴訟の控訴審判決です。全国的にも注目されていた事件なので、今朝の朝刊でも報道されているのですが、やはり実際に傍聴してみないと分からないこともあるものです。

 たとえば「中日」の19日朝刊では

… 判決理由で田中裁判長は「風営法は性風俗産業に関する最高限度の規制で、その他の規制を一切許さない趣旨ではない」と指摘。「全域に田園的な雰囲気を残した町においては、ラブホテルが生活、教育環境に相当な悪影響を与えかねない」と判断し「町全域でラブホテルを規制することは相応の合理性があり、条例の適用が違法だとはいえない」と結論付けた。

 また、業者が中止命令を受けながら建物の建築を続行し完成させたことについては「将来的に条例上の刑罰を受ける可能性がある」と述べた。 ……

とあります。法廷で田中裁判長がこれだけのことを述べたような感じを受けます。しかし実際には田中裁判長は、冒頭で「内容と理由は省略します」と宣言し、「判決、原告の訴えを棄却する。控訴費用は原告の負担とする」とだけ言いました。

 別にどうでもいいことですが、その場では「棄却」ということしか分からなかったほど、あっけないものでした。まあ、一審を支持するというだけの判決なので、それで済ませるのが合理的ですが。

 新聞記事は、後で判決文を入手したか、内容を聞いたかして、書かれたのでしょう。

 判決の後、私が町長の話を聞きに行ったら、町長も「まだ棄却としか聞いてないからコメントは出せない」と言ったほどです。実際、町長がマスコミ宛てに送ったFAXは

…今後の対応については、現段階で判決内容を詳しく承知していないことと、相手方のこともございますので弁護士と相談して参りたいと考えております。…

というものでした。(夕方5時過ぎに広報担当にもらったもの)

 まあ、何がともあれ、傍聴に行ったからこそ、党の見解をすぐにまとめることができ、また、新聞報道を見る前に自分なりの考えを持つことができました。以下に党町議団の見解を紹介します。

高裁判決でホテル業者の訴えが棄却されたことについて

2006年5月18日 日本共産党東郷町議会議員団

 今回の判決は、町条例による建築中止命令を無効と主張したホテル業者の訴えを退けるもので、当然の判断である。地裁判決に続き、自主的なまちづくりを進める地方自治体の条例制定権が最大限認められ、全国の自治体を励ますものである。

 日本共産党は、東郷町がこの判決を最大限生かし、条例に盛り込まれた住みよいまちづくりを具体的に進めるよう、強く求める。

 一方、東郷町は条例に従ってホテル業者を刑事告発しており、それに対する検察の判断が待たれているが、この判決が出たいま、検察の対応がますます注目される。ホテル業者にしかるべき措置が下されるよう期待するものである。

 以上

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