かちこのアメリカ奮闘記その後

アメリカの大学院での登録栄養士(RD)を取得、帰国して日本の病院でNST奮闘中

祖母のリハビリ

2012年07月27日 | 認知症の祖母の日々

日本に帰ってきて一ヶ月以上過ぎました

引越しの荷物を片付けて、ずっと会いたかった元同僚や大学の同級生、もっと古くからの友人達に

会いまくりました

でも一番大切なのは祖母に毎日会いにいくこと

私の祖母は今年90歳で、今年の4月末までは自炊もするし、買い物も歩いてマルエツまで行っちゃう

元気な元気なおばあちゃんでした。

私は高校のときに両親が海外に住んでいたこともあり、

兄とともに祖父母の家に居候し、朝昼晩、学校に行くときはお弁当をつくってもらったりと、

第二の両親のような存在でした。

4月末に実家の両親とスカイプで話したときには同居して一階に住む祖母は階段を自分で上がってきて、

パソコンの向こうで元気に手を振って話してくれたんです

それなのにその少し後に家の中で転んで頭を打って、病院に運ばれてからは

意識もはっきりせず、食べ物も食べられず、寝たきり、点滴の日々が続いていました

結果として、頭を打ってクモ膜下になった後、何度か脳梗塞を起こし、さらに認知症にもなってしまったのです。

聞けば、高齢の方で頭を打ってからこのようになる方はとても多いようです。

私が帰国して初めて会った祖母は私が誰かわかっているようなわからないようなぼんやりした感じでした。

体力もなく、しっかりイスにすわることも出来ません。

食べる力はだんだん戻ってきているようでしたが、スプーンを口に持ってきてもらって口を開ける、

そんな状態でした。

 

私が日本に帰国して一ヶ月ちょっと。

今の祖母は一ヶ月前と比べてずいぶん元気になりました

今は毎日歩く練習をしています

イスにもしっかり座ってられるし、ごはんも一人で食べられます。

なんといっても私が誰かわかるし話もできるようになったんです!

認知症なので話していることが時々大昔に飛んでいってしまうことや

つい昨日やついさっきのことを完全に忘れてしまうことは変わりませんが、

私のことを「なおちゃん」と呼んでくれ、

いつも来るのを心待ちにしているおばあちゃんはとってもかわいいです。

なぜそんなに急に変わったのでしょうか。

その理由のひとつとしてドッグセラピーがあります。

祖母の入院した脳の病院にはセラピードッグが20匹近くいます。

毎日数匹の犬がセラピストとともに病棟をまわっているのです。

祖母はもともと動物好きということもあって、犬が病室に来てくれると

犬の頭をなでてあげたりしました。

すると犬もおばあちゃんの手をぺろぺろ舐めるのです。

そんな犬の姿を見てさらに頭をなでてあげたり触ってあげたりしたくなったのでしょうか、

当初は自分の身体をうまく動かせなかった祖母も

犬が来たときは自分で手を動かして犬を触るようになり、

何も考えられなかったし、何も感じられなかった祖母が目を細めて笑い、

「かわいいねー」と言うようになったのです。

この変化には家族もびっくり!

認知症なのに犬の名前を覚えたり・・・。

ドッグセラピーがなかったらおばあちゃんの笑顔も声も聞けなかったかもしれませんが、

こんな素敵な病院に入院させてもらえて本当に感謝です!

結局その病院に1ヶ月半ほどいて、病状が安定したところで、

現在はその病院の系列の老人ホームにお世話になっています。

もちろん家族で毎日会いにいってたくさん話しかけて歩くリハビリもがんばっています。

毎日少しずつですが、体力がついて元気になっていく様子を見て、

本当に自分も励まされます。

そして、認知症になっているのにとっても前向きな祖母の姿に

心を打たれます。

私もあんなおばあちゃんになりたいなと思う日々です

ブログでそのおばあちゃんの闘病記もちょくちょくアップしていきますね


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