山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

大空への憧れ

2011-09-02 | 大空への憧れ
 私が操縦訓練をしていることで誤解を与えている点が見受けられますので、この際私の思いの丈を述べさせていただきたいと思います。この記事で余計に誤解を与える結果となってしまっても致し方ないと思っております。

 「大空への憧れ(1) 」で書いておりますように、パイロットになるのが小さい時からの夢でした。小学2、3年の頃かと思いますが、夏休みに農作業の手伝いに駆り出されていたとき、真夏の空に一機の飛行機が飛んで行きました。それを田んぼから時間の経つのを忘れてジット見上げておりました。「なんば、しょっとか! はよせんか!」と祖父から叱られてもジット見上げておりました。

 余談ですが、私の祖父の父は筑後一の怒り爺といわれるくらい瞬間湯沸し器だったそうです。私は、その被害に遭ったことは無いのですが、祖父も勝るとも劣らない怒り爺さんでした。私を直接知っていらっしゃる方の中には、直情径行な性格をご存知あるいは、その被害に遭われた方がいらっしゃることでしょう。きっと私もその血を濃く受け継いでいるのではないかと思います。

 筑後地方の片田舎ですから、パイロットにどうすればなれるのかといった智恵があるはずもなく、祖父は「百姓の子に学問はいらん。」といった頑固者です。ハムの免許を取った時のエピソードは「アマチュア無線」でご紹介した通りです。

 親に隠れ「パイロットになるには」などといった本を読んだり、どこで手に入れたか忘れましたが自衛隊のパンフレットを読んだりして密かに憧れを抱き続けてきたのでした。

 しかし、忘れもしない高校2年の夏休みです。視力が両眼とも0.7に落ちてしまったのです。その春の健康診断の時には、両眼とも2.0だったのに・・・。この時の挫折は未だに癒えていないのかも知れません。学校での生活態度も結構すさんでいたようにも思います。その秋にはいきなり一度もやったことが無かった柔道部へ入部するなど今から思えば自分の行動が支離滅裂になっていたようです。柔道部に入ったのは単に同じクラスの旧友が柔道部のキャプテンをしていたといった理由しか今は思いつきません。

 その後は紆余曲折があり、現在に至っているとしか書きようがありません。この辺りの事情は「ティータイム」くだくだと書いておりますので、お暇な方はお読みいただければと存じます。

 では何故、操縦訓練を書くようになったかということです。自慢や見栄で書いていると誤解されても致し方ないと思います。しかし、本当の目的は小さい時から憧れていたことに諦めずに歳をとってもチャレンジしていることを伝えたかったからに他ありません。操縦訓練に関する書籍も色々と出ておりますので、ある程度の知識は得られると思います。しかし、Webで訓練記を書くことで、訓練のリアルな様子をお伝へし、一人でも多くの方に空の魅力を知っていただければと考えたからです。

 飛行機で遊んでいることが贅沢だといったご指摘をいただきました。そして省エネやっている奴が、ガソリンを浪費しているのは矛盾しているではないかというご指摘もいただきました。確かにご指摘の通りだと思いますし、反論しようとも思いません。

 ただ、ご理解いただきたいのは、私の長年の夢であったという、この一点です。

 さて、今まで書いてこなかったのですが、一体訓練費用はいくら位かかるかという点です。海外でライセンスを取る手もあります。この辺りの事情は「大空への憧れ(2)-訓練校の検討 」で書いております。

 国内訓練では、訓練校によって異なりますが、私が訓練している「エス・ジー・シー佐賀航空」では、時間単位で訓練が可能です。またチケット制度もあり、5時間単位で前払いすれば割引があります。時間単価も訓練校によって異なると思いますが、概ね4~5万円だと思います。訓練時間も個人差があります。佐賀航空での最短記録は70時間ほどということです。私の場合は、とろいので既に100時間を超えておりますが、未だにライセンス取得に至っておりません。平均的には100時間前後かと思いますが、そうすると4~5百万円位はかかるのではないかと思います。私の場合には、既に4年目に入っておりますので、年平均130万円程度ということになります。

 ライセンスを取得された方々をライセンサーと呼んでおりますが、それこそ多くの職業の方々がいらっしゃいます。いわゆる金持ちといわれる方々もいらっしゃいますが、会社員、公務員、個人営業者といった職業の方々も大勢いらっしゃいます。年齢層も20~70代(もしかしたら80代もいらっしゃるかも知れませんが・・・)、もちろん女性ライセンサーもいらっしゃいます。皆さん、自分のライフスタイルに応じて大空を楽しんでおられます。今や空は憧れの存在ではなく、すぐにも手が届く身近なものになっているのです。

「初フライトを終えて」