風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

40代

2009-04-25 | 風屋日記
すでにアラフィフ(そんな言葉あるのか?)の私だが、
50歳の誕生日が来るまではバリバリ40代のつもりでいる。
「9歳下でも同年代だよな」的な・・・(笑)
なにせmiredoさんのブログを読むまでもなく、
歳を重ねる毎に女性達は素敵に元気になっていき、
男達は年々しょぼくれるばかり。
なにせ40歳というのは
男が「自分はおじさん」と身をもって認識する歳なのだから、
せめて40になったばかりの「まだ若いおじさん達」に
しばらくしがみつかせてもらいたいじゃん(^^;

「40(フォーティー)~翼ふたたび~」石田衣良 講談社文庫

この主人公である吉松喜一も40歳。
ひょんなことから大手広告代理店を飛び出したがウンの尽き。
フリーとは名ばかりの「プロデューサー」という雑用係が仕事となる。
同じ事務所に同居するフリーの仲間達がまたしょぼい。
酒とタバコとギャンブルだけが生き甲斐で
深刻な病気が判明したやもめコピーライターや
垢まみれで事務所のソファーが定宿のAD。
彼らのボヤキや諦めの気持ちもよくわかる。

でもね、それだけじゃ物語はできない。
銀座の片隅の事務所にいながら季節を感じる心を持つ主人公は
いろんなクライアントに振り回されながらも
(自分の中年特有のしょぼさを嘆きながらも)
「人っていいな・・・」と感じ始めていく。
その心の移り変わりが奥さんとの距離として描かれているよ。
最初は「ただの同居人」的だった吉松ご夫妻も
仕事上のエピソードが重なる毎に心が寄り添い合っていく。
よくある「妻の悪口」「夫の悪口」なんてのは
言ってる人の心持ちひとつで180度変わるんだよなぁと
何となく微笑ましく思ったり。
それから、持ってる人脈がすべてのこの業界。
青臭いストーリーだけどうなづける部分も少なからずあったなぁ。
まぁ少なくとも「40代、オッサンってのも悪くないのかもな」
と思わせてくれる石田衣良氏に感謝(笑)



ところで「銀座で広告の仕事をしている喜一さん」
どこかで聞いたことがあるような・・・(笑)
もちろん私の知ってる「喜一さん」は「吉松」さんとは違って
立派な会社にお勤めされているけどね(^_^)
もちろんお友だちのコピーライターさんも
少なくともタバコとギャンブルには縁がないみたいだし(笑)
お目にかかったことはないけれども
とても素敵な奥様をお持ちだということも知っている。

・・・あれ?
「しょぼいオッサン」って一般論として書いていたけど、
もしかしたらワタシだけ? (^^;
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2 コメント

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アラフィフ? (アラカン)
2009-04-25 17:13:04
そこだけ定着してないですね。

アラフィーって言ってるの聞いたことありますけど。

翼ふたたび、なんか、面白そうですね。
読んでみます。
返信する
>アラカン(笑)さん (風屋)
2009-04-25 17:41:07
いらっしゃいましたね? (^_^)
ってか、アラカンはまだ早いでしょう(笑)

はじめはあまり期待してなかったのですが
読んでみると意外に面白いです。
とくに後半は、ベタなストーリーながら
ドキドキしてしまいました(^^;
40歳の青春物語みたい(笑)
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