風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「ローカルメディアの仕事術」

2018-11-30 | 読書


先日開催された、花巻シティプロモーションサイト
「まきまき花巻」のオープン編集会議にゲストで来ていただいた
影山裕樹さんの著作。
1コーナーで同じくゲストだった成田希さんも執筆されている。
以前影山さんが書いた「ローカルメディアのつくりかた」が
とても面白く、様々な会社の取り組みが勉強にもなったので
本書もおおいに楽しみだった。

一気読みしての感想。
今自分が取り組んでいる
「花巻まち散歩マガジンMachicoco」の目的、スキームが
ここに書かれていた通り(と言っても考え方ね)で
自分たちの方向性が間違っていなかったとの安心感と共感だ。
もちろん東京の仕事もしているから
マスメディアのビジネスや流通などは理解しているつもりだけど
ローカルメディアの役割や進め方がそれらと違うということが
ちゃんと文章で書いてある。
今まではロジックで考えていたわけではなく
肌感覚で方向性ややり方を模索してきたのだったが
ここまできちんと説明されていると
私の考え方を代弁してもらっているようでとてもうれしい。

紙メディアのMachicocoだけじゃない。
関わっているwebサイト「まきまき花巻」も同様だろう。
かつて会社勤務時代に、
「地域限定スポーツグラフィック誌」に関わっていた。
プライベートでは青森のミニコミ誌にも。
その頃からローカルメディアの面白さというか、
可能性を感じ続けていた。
その漠然とした面白さや可能性についてきちんと説明されている。

第2章の「ローカルメディアの編集術」は
今やっていることのおさらいだが(スタッフの方々にも見せようかな)、
一番興味深かったのは第3章の「メディアの編集からまちの編集へ」。
そう。私もメディアを作ることが目的じゃない。
最終的にはメディアの力をもってまちを編集することだ。
そしてまちの編集のためには、まず「ひとの編集」が必要。
重要ポイントごとにプレーヤーが揃っているか、
そこに住む人々が自分のまちの魅力に気付けているか、
まずはそこからだ。

「Media」という言葉は「Middle」から来ていると聞いたことがある。
「中間」という意味の英語だ。
何かと何かの中間をつなぐもの・・・メディアということになる。
それがモノではなくヒトの場合はメディエーター。
自分の役割はプレーヤーではなくメディエーターなのだろうと思っていた。
(以前勤めていた会社で企業理念を検討したことがある。
 その時決めたのは「Creative Interface」まさしくメディエーターだ)
自分か仕掛けているコトをとにかく継続し
エディエーターとしてプレーヤーとプレーヤーをつなげる仕事
プレーヤーをプロデュースする仕事、
地域と地域をつなげる仕事、
そしてできることなら、過去と未来をつなげる仕事を
これからも手掛けていきたい。



その夜遅くまで飲んで語り合った影山さんと
残念ながらその日のうちにお帰りになった成田さんに感謝。
本にサインももらったよ。
サインをもらうのはもちろんのこと、
求められるのもうれしいことだと私も経験(笑)

「ローカルメディアの仕事術〜ひとと地域をつなぐ8つのメソッド〜」
                   影山裕樹ほか7名:著 学芸出版社
コメント
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