風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

早池峰山

2006-01-30 | 風屋日記
花巻~遠野地方の人間にとって、
視界の中に欠かせない早池峰山(はやちねさん)。

神々が住み、修験者が荒行を行った霊峰。
登山口近くにある早池峰神社には「岳神楽」、
麓の田中神社には「大償神楽」の2つ、
国の無形文化財である山伏神楽が
鎌倉時代から変わらぬ文化を伝えている。

登山を愛する人達には「100名山」のひとつとして知られ、
ここでしか見られない「ハヤチネウスユキソウ」などの高山植物や
ヤマネなどたくさんの小動物達が生命を営んでいる。
夏場ともなると、登山口から山頂まで
一列縦隊の切れ目ない登山客が続く。

巌手山との間で姫神山をめぐる恋の鞘当てを演じ、
思い破れてひとり離れた地に腰を据えたという、
岩手三山伝説を残している山。
そういえばどことなく孤高を保つ燐とした美しさを感じる。

小学校、中学校、高校と、
校歌や応援歌でこの山を歌わなかったことはない。
春になると、この山から山ノ神が田畑に降りてくる。
神の住む山。

  東に霊峰早池峰   西に奥羽の山並を
  朝な夕なに仰ぎ見て 心理を学び智と情の
  陶冶に励む鳳雛が  桜が丘に集う時
  ああ 万陀の桜 春爛漫
            (花巻北高 逍遥歌)
コメント (3)
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