はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

再会を願って

2015-05-01 06:47:49 | ペン&ぺん


 九電川内原発1.2号機の再稼働差し止めを地元住民らが求めた仮処分申請で、鹿児島地裁は申し立てを却下した。高浜原発の再稼働を認めない福井地裁とは逆の判断だった。基準地震動や火山の危険性などについて争ったが、裁判官で判断が異なることを、改めて多くの人が感じた。
 南米チリ南部のカルブコ火山が43年ぶりに噴火、噴煙は高さ1万5000㍍に。ネパール中部でもマグニチュード(M)7.8の強い地震。時間の経過と共に犠牲者が増えている。桜島も連日、3000~4000㍍の噴煙を上げて活発だ。大正噴火から101年がたち、エネルギーが蓄積されているのだろう。
 私たちは東日本大震災でもう「想定外」の考えは、通じないことを学んだ。原発も火山も人ごとと思わず、自身の問題として考え、警戒も怠らないようにしたい。
 災害や病気などで親を亡くした遺児を支援する「あしなが学生募金」の活動が県版(19日付)に載ると、支局に2万円が届いた。心優しく、人ごとにできない読者に違いない。住所、氏名は無記名。分かるのは加世田の消印だけ。確かに学生募金事務局に送金しましたよ。
 弊社の人事異動(5月1日付)に伴い、土田暁彦記者が周南支局(山口県周南市)へ、私は報道部(福岡市)へ赴任します。代わって西貴晴記者(現・下関支局長)が新支局長、内田久光記者(現・報道部)が次長として着任します。二人も鹿児島経験者です。よろしくお願いします。
 私の鹿児島兼務は2回目で通算6年。20年前鹿屋通信部時代に長女が生まれ、両親を連れて県内を回っただけに鹿児島は思い出がいっぱい。支局長として、もっと何かできなかったか後悔ばかりです。今後は福岡から薩摩を見守っていきたいと思います。皆さんお元気で。お世話になりました。
  鹿児島支局長 三嶋祐一郎 2015/4/30 毎日新聞鹿児島版掲載

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