はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

父の卒論

2016-10-12 05:58:50 | はがき随筆
 妹が断捨離をしていたら、母が大切と書いた亡父の卒論があったと持ってきた。昭和4年、日本語と英語の手書きで下水道の研究。全くびっくり、読もうとしたがわかりません。
 父は鹿児島の旧家に生まれ、早くに父親を亡くし、母親に甘えられる気のよいボンボン。勉強だけは七高、東大と進学。まあ気楽な学生生活を送れたらしい? 卒業時近く、東京に嫁いだ姉の不幸の世話に追われ、卒論が間に合わず苦労したみたい。その後母と結婚、人並みの生活。昭和18年、同窓生にだまされ、軍属としてスマトラ島に行き、母の苦労が続きました。
  鹿児島市 津田康子 2016/10/10 毎日新聞鹿児島版掲載

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