はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

10代に見習う

2014-02-19 01:49:47 | ペン&ぺん


 ソチ五輪で、連日深夜までテレビ観戦し寝不足の方が多いのでは。私もその一人。今まで男子のフィギュアスケートに関心はなかったが、やはり羽生結弦選手(19)らが気になり、夜更かしが続く。団体戦ではロシアの〝皇帝〟エフゲニー・プルシェンコ選手(31)を上回る圧巻の滑り。個人戦のショートプログラム(SP)でも素晴らしいパフォーマンスを見せ、ついに今五輪で日本に初の金メダルをもたらしてくれた。
 スノーボード男子ハーフパイプでも銀メダルの平野歩夢が15歳、銅メダルの平岡卓が18歳。両選手はあんなに高く舞い上がり、怖くないのか。しかも空中で体を左右にひねって、回転。厳しい条件の技をクリアしなければならぬ。着地に失敗したら、大けがもありえる。あの度胸と平衡感覚は感心するばかり。次の冬期五輪がとても楽しみだ。惰眠をむさぼる私の2人の娘(高2、中2)はどう感じているのか。
 さて3月21日、第86回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高野連主催)が開幕する。県内からは上村学園と大島の2高が出場、当然部員も在校生も10代。選手たちは大舞台に向けていっそう気を引き締め、アルプススタンドから見守る応援団やブラスバンドの練習にもいっそう力が入る。
 センバツ担当の土田暁彦記者(29)によると、両高の部員や監督らも快く対応してくれ、元気をもらっている。土田記者も元高校球児だから、練習で手を抜けば見抜く。私も小中高校と柔道漬けで大きな大会にも出た。だから世界のトップ選手でも五輪という大舞台にのまれ、実力を出し切れないのは分かる気がする。ソチ五輪でもそんなシーンが幾つもあった。
 球児たちは学校や郷土の期待を一身に受け、重圧もあるだろうが、思いっきりプレーしてきてほしい。きつい練習は、大舞台でうそをつかない。
  鹿児島支局長 三嶋祐一郎 2014/2/17 毎日新聞鹿児島版掲載

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