東日本大震災の宮城県の避難先で、恵美雅信さんは自宅も絶望的なのに、カギを取り出して「ほれ、オレには、これがあるから大丈夫」。そう言って笑わせた。読みながら涙がこぼれ、本紙の記事をぬらした。
5年前の県北部の水害で、私は家財道具のすべてを失った。水害の半月後に、私は初めて笑った。私たち以上に表情がこわばる。被災者の方々の緊張を解くには、笑いが一番の特効薬だ。
擦り傷程度の被害で泣いた私は恥ずかしい。家も仕事も失ったあなたたちへ励ましの言葉も探せないけど「どうか、生きてください」。
出水市 道田道範 2011/5/1 毎日新聞鹿児島版掲載
5年前の県北部の水害で、私は家財道具のすべてを失った。水害の半月後に、私は初めて笑った。私たち以上に表情がこわばる。被災者の方々の緊張を解くには、笑いが一番の特効薬だ。
擦り傷程度の被害で泣いた私は恥ずかしい。家も仕事も失ったあなたたちへ励ましの言葉も探せないけど「どうか、生きてください」。
出水市 道田道範 2011/5/1 毎日新聞鹿児島版掲載
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