山頂に至る中腹に無残に崩壊した石祠を見るにつけ、どうにかせねばの思いがあった。40回記念登山を前にして、地元の石材店に頼んで、山仲間の協力のもと石祠を再建させた。いつの時代(たぶん江戸時代?)に制作されたか不明であるが、昔の人が思いを込めて設置した石祠が再度晴れの日を迎えたのである。費用が小遣い銭の3か月分になったけど悔いはなかったと思う。薩摩日光と称されている花尾神社の背後にそびえる花尾山への登山開始は約25年前であるが、これからは勝手に石祠を花尾神社の奥宮とめでて、山登りを楽しみたいと思う。
鹿児島市 下内幸一(70) 2019/10/3 毎日新聞鹿児島版掲載