はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

楽しみな餅つき

2008-02-23 09:46:28 | はがき随筆
 餅米が蒸し上がり、ブザーが鳴る。「つく」のボタンに切り替えると、面白いように回転しながら、餅が出来上がる。
 釜から餅を移し、ちぎり分けるのは私の役目。「アッチッチ」と叫びながら、ちぎっては手渡す。夫は、器用に丸めて箱に並べていく。呼吸はぴったり。お飾り持ちの出来上がりである。
 2回目の餅米を釜に入れ「蒸す」のボタンを押す。「あっ」。水を入れていないことに気づき、大慌てである。餅つき機より、脳が故障し始めたらしい。
 30年以上も頑張っている餅つき機さん、今年もよろしくね。私も頑張るからね。
   鹿児島市 竹之内美知子(73) 2008/2/23 毎日新聞鹿児島版掲載