10月に入り日暮れも早くなった。
窓の外から、秋の虫たちが全身を楽器にして美しいシンフォニーを奏でてくれる。コンダクタはいなくても澄んだ音色は耳に快く響く。
秋の夜長をかこつ暇などない。秋の夜空の星のまたたきの下、虫たちがこのシーズンだけのコンサートを開いてくれるのだもの。私はいつも静かに耳を澄ます。
時には朝方、モーニングコンサートもしてくれる。
人間社会のせわしない中で、しばし心に潤いを与えてくれる虫たち。自分たちの短い命を削りながら……。
鹿児島市 吉利万里子(61) 2007/10/23 毎日新聞鹿児島版掲載
写真は里人さんからお借りしました。
窓の外から、秋の虫たちが全身を楽器にして美しいシンフォニーを奏でてくれる。コンダクタはいなくても澄んだ音色は耳に快く響く。
秋の夜長をかこつ暇などない。秋の夜空の星のまたたきの下、虫たちがこのシーズンだけのコンサートを開いてくれるのだもの。私はいつも静かに耳を澄ます。
時には朝方、モーニングコンサートもしてくれる。
人間社会のせわしない中で、しばし心に潤いを与えてくれる虫たち。自分たちの短い命を削りながら……。
鹿児島市 吉利万里子(61) 2007/10/23 毎日新聞鹿児島版掲載
写真は里人さんからお借りしました。