日本の秋といえば 春夏の花々にかわってのモミジ(紅葉)だが、落葉高低木になる”赤い実”も秋。小さな赤い実を房咲きで実らせるイイギリ(飯桐)やナナカマド(七竈)などと サンザシ(山査子)やハナミズキ(花水木)やウメモドキ(梅擬)などのように小粒の実をひとつ一つつけるものもある。
秋になると 夏 咲かせた花や蕾を赤い実にするのだが、春のヤマモモ(山桃)やイチイ(櫟)および冬のアオキ(青木)や万両・千両やナンテン(南天)などの赤い実もかわいい。多くの木の実は ウメモドキやナンテンのような赤くて丸い小さな実なのだが、ハナミズキやサンシュユのように赤くて小さな実でも真ん丸というより先が尖った楕円形の実もある。
ここでは ヤマナンテンなどとも云われる赤くなった葉や小さな実で 秋を彩るナナカマド(七竈)の小話にしたい。 北海道は札幌辺りの街路などに多いナナカマド(七竈)は、大体5月頃白い花を咲かす。7月辺りには白っぽい緑の蕾や実をつけ、8月には その実を黄色にし、やがて9月末から10月に 実を真っ赤に色づける。
ナナカマドは 紅葉も美しいが 赤く小さな実を房なりにつけた姿が 一層秋の赤を美しく彩る。街路樹などに多い。「どうして ナナカマド(七竈)という和名になったのか」の問いに、「大変燃えにくく、七度窯にくべても燃え残る」とか「7度や7日間窯で焼くと、良質の炭になる」という人や「ナナカマドの木炭は火力が強く、よい炭にするには7日かかる」などとも言われる。
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