吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

ちょっと難しいこの時期の(藪)ツバキの見分け方の閑話

2021年12月27日 | Weblog

晩秋から翌春の寒い時節に 家々の庭先や里山に 赤やピンクその他多彩な花を咲かせるのがツバキ。ヤブツバキ(藪椿)やツバキ(寒椿)やサザンカ(山茶花)など みなツバキ科ツバキ属だが、ヒトや地方によっては  雪椿や侘助や林檎椿など品種名で呼ばれる。

よくツバキ(藪椿)とサザンカの違いや見分け方を問われる。ふだんツバキ類に触れたり、よく見たりする人は、ずばり”見た感じで”すぐ見分けられるようだが、一般の人々には結構難しい。参考までに、ネットの検索などから概ねの見分けポイントを列記すると、つぎのとおり。

                              ヤブツバキ(藪椿)                 ツ  バ  キ ( 椿 )                   サザンカ (山茶花)

・花の見た目        ・ややカップ咲き             ・やや立体状で厚い            ・やや平面的で薄い

・開花の時期        ・2月~4月                        ・12月~4月                        ・10月~12月

・花の落ち方        ・花全体が落ちる              ・花首から落ちる               ・花びらが落ちる

・葉表面の感じ     ・濃緑色で楔形                 ・暗緑色で葉脈がクリア     ・深緑色で葉脈が黒い

・葉の縁周り        ・ギザギザが細かい          ・ギザギザが浅い                ・薄いギザギザ

・葉の裏側            ・淡緑色で毛がない          ・緑色で毛がない                ・葉脈に毛がある

 

一般にツバキ(椿)と云われているものの多くは、ヤブツバキ(藪椿)が原種で概ねは交配種。寒い地方で雪椿と呼ばれているものや暖かい地方で林檎椿(リンゴツバキ)と呼ばれているものなども、それぞれの地域でヤブツバキ(藪椿)と 混生していたりする。猪口咲きの侘助や白く大輪で咲く京ツバキの加茂本阿弥なども、みんなヤブツバキとツバキの交配種(交雑種)のような気がする。

    ↑ 谷内田孝氏 画

余計な話だが、有楽椿と書くウラクツバキという椿は、有楽町のあるお江戸では太郎冠者(タロウカジャ)と呼ばれるが、有楽町などのない京都ではウラクツバキ(有楽椿)と呼ばれる。とにかく、いろんな交配種、多様な名前の藪椿やツバキなのだ。

 

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