吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

日本の子供たちの”読解力”が向上したという(12月7日)

2010年12月09日 | Weblog
ピザはPISAでも国際学力調査だ。なぜここが主催しているのかわからないが、OECD(経済協力開発機構)が実施している国際的な学習到達度調査のことだ。各国の15歳児を対象にした国別の学力比較調査だ。

65の国や地域が参加している。2000年より調査を開始したらしいが、日本は回を追うごとに成績が下降していたのだが、4回目の今回にその低落傾向が止まったというのだ。2006年に比べ、数学的リテラシーが10位から9位に、科学的リテラシーが6位から5位にと上昇し、読解力が15位から8位に飛躍したという。

まことに喜ばしい限りなのだが、正直”大した変化”ではなさそうだ。これら3部門通して1位だったのは、初参加の上海。どの部門においても、ベスト5に入った香港やシンガポールと、2部門に顔を出しているフィンランドや韓国を見るに、いまの東南アジアあたりの勉強熱や勢いを感じる。

学力が回復したとか、低落傾向が止まり、上昇に転じたなどと喜べる状況ではなさそうだ。2003年、大幅ダウンに危機感をいだいて取り組んだ読解力順位向上活動が結実したなどと手前味噌を言っている文科省には、もっと厳しくとらえてほしいと思う。

もっと大事なことは、このような”比較”や”競争”調査を、目的や活用がハッキリしないOECDなどが所管していることの事業仕訳だ。文科省とOECDと政府が一緒になって考え、この有益性が説明できるようにしてほしい。
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