吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

主題や本質を隠すスキャンダル報道に走るメディアと政治

2009年02月18日 | Weblog
 今回のG7の中川昭一財務金融相ほど国や日本の政治家の皆さんの信用や品格を失墜させた事件はない。スキャンダルを越えた”醜態”だ。ここ2~3日の新聞やテレビは、イタリア ローマのG7、先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議の中身をお忘れのようだ。中川昭一大臣の醜態画像の繰り返し報道と辞任までのストーリイ報道のみだ。

 ことほど左様にエライ人のスキャンダルやタレンテドな人のスキャンダルは、ことの本題や本質を隠す。少し以前に行われたワシントンDCでのG7(2008年10月)での会議(世界金融危機に対処する行動計画作成)の続きなのだろうが、どのようなことがどのように決まり、どのような課題が残ったのか要領を得ない。中川大臣が、眠気まなこでサインした日本のIMFへの1000ドル(約9兆円)の融資ぐらいだが、これがどのようなシロモノかの説明もない。

 国会の本会議といえば、所信表明演説において26箇所原稿を読み間違えたとか、渦中をウズチュウと読んだとかが新聞やテレビを賑わす。予算委員会では、野党のご高齢議員が漢字ボードまで持ち込み、首相の漢字テストのようなことをやる。このような国会や政治(家)に税金を払い、国の将来を預けている国民をどのようにお考えなのだろうか。

 ヒトの失敗や揚げ足をつつきスキャンダルを責め、これを政争の具にし、国や国民のいまも将来へのビジョンも出さず(出せず)、今日明日のコメもない人たち一人も救えない政治をしている(していない)政治家の皆さんは、このような事態をどのようにお考えなのだろうか。

 野党の皆さんも(与党の皆さんと)五十歩百歩といわれないように、敵失やスキャンダルを責める際には、いつもこと裏の本質や主題への接近と私たち国民への提案を添えてください。品格や人格などヒトのことを云々できる政治家さんは一人もいないのですから、どうぞそのようなことや漢字読み遊びなどはおやめになって、国や庶民のいまや近い将来についての議論に明け暮れてください。

 一億数千万人すべてのヒトになど届かなくてもいいのです。いま困ったり、難儀しているヒト一人でも二人にでも、何か手助けや希望が届くよう政治してください。
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