吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

フリーター雇用労働力依存企業の危うさ。

2007年07月16日 | Weblog
 パートやフリーターなどからも年金保険を取ろうとしたり、最低時給額を規制(微増)しようとしたりしているが、なかなか雇用労働環境の改善がままならない。年々フリーターが増加し、10年前10%ぐらいだったフリーター比率(15~34歳ベース)が、25%ぐらいになっているという。労働者4人に1人がフリーターということだ。ニート(NEET)と呼ばれる若者(約100万人)も含めると、概ね500万人が非正規雇用で働く若者や働いたりする意欲を失くしたりしている若者だという。

 アルバイト、パート、フリーターといった”時間自由”を受容しているように見える若者や労働者だが、枠組みや規制あるいはルールや約束といった組織で責任を持って働くことを避けているわけではない。不利な条件や労働環境から、極端に低い賃金を受容して働かざるを得ないパートやフリーターなのだ。このような条件や環境で働らかざるを得ないパートやフリーターを、社会保険や雇用保険も考えず使えることを経営戦略にしたサービス産業が発展した20世紀後半だが、21世紀(日本)に入りどうも様相が違ってきたようだ。

 経営合理化やコスト削減を優先させ、利益や株主優先をかかげ、市場資金を誘導しベンチャーや時代性を得て出てきた企業が、いま”壁”に突き当たっている。ファーストフードやコンビニ(CVS)、古本の買い上げ販売やビデオ・CDなどのレンタルショップ、一見資格保護されているような介護やケアホームおよび3Kの筆頭、廃棄物の回収や清掃作業などを請け負う企業など、20世紀成長発展した典型的なサービス産業が21世紀に入り苦戦している。これらのサービス産業各社は人材派遣会社からの者も含めパートやフリーター雇用に依存している企業なのだ。

 産業や企業が、理念や社会貢献を忘れ、ひたすら収益や成長発展の追及に走り、固定経費低減や人件費削減を最優先するようになると、経営が危うくなるのだ。介護や人材派遣のグッドウィル、マックやロッテリアのようなファーストフード、物販の減少を手数料収入でカバーしなければならなくなったコンビニなど、時代の風を読み違えていたようだ。ブックオフやレンタルショップも、ITやコンテンツ産業なども同じだ。企業側の予想を越えて変わる人々や社会の価値基準の変化を読むことが求められている時代が”いま”のような気がする。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする