元教員の資料箱

昭和43年から35年間、教育公務員を務めました。その間に使用した教育資料です。御自由に御活用ください。

コラム・浜名湖ボート転覆事故の《要因》(人災)

2011-01-24 00:00:00 | Weblog
浜名湖ボート転覆事故について、以下のような新聞報道がなされている。〈浜松市北区三ヶ日町の浜名湖で、愛知県豊橋市立章南中学1年の生徒ら20人乗りの手こぎボートがえい航中に転覆し女子生徒1人が死亡した事故で、ボートのえい航にあたった「静岡県立三ヶ日青年の家」の檀野清司所長(52)が19日、記者会見した。檀野所長は転覆後、湖に飛び込み、ボートの内側から生徒3人を見つけて救助したことを明らかにした。亡くなったNさん(12)はその後、同じボートの内側から見つかった。檀野所長は会見で「風が強くなることを予測できなかった。Nさんの命を奪うことになり、おわびしたい」と謝罪した。転覆後のボート内側の様子については「空気があり息ができる状態だった。水面からぼんやり光が回る状態だった。Nさんの姿は確認できなかった」と説明。Nさんがいないのに気付いたのは、湖岸のホテルに到着し、点呼した時だったという〉(毎日新聞6月20日1時2分・http://mainichi.jp)事故の要因が、悪天候にもかかわらずボートを出航させたことにあることは明らかだが、それ以上に「救助方法」がお粗末であった、という他はない。まず第一に、Nさんの乗ったボートは「えい航中」に転覆したのである。えい航されなければ転覆しなかったかもしれない。なにゆえ、Nさんの乗ったボートだけが「えい航」されることになったのか。その経緯が明らかにされなければならない。第二に、檀野所長は自ら3人まで救助しながら、最後の一人を見落としている。3人目を助けたとき、「もう他にはいないか」確認することは鉄則であろう。そのことをどうやって確認したのだろうか。第三に、「Nさんがいないのに気付いたのは、湖岸のホテルに到着し、点呼したときだった」とは何事か。Nさんのボートに同乗していた教員は何をしていたのか。人数確認、点呼はモーターボートの船上で行わなければならないことは「常識」であろう。章南中学校では定期的な「避難訓練」が実施されていた筈である。そのことが教員の危機管理能力に全く活かされていないのはなぜだろうか。かくて、Nさんは「悪天候」(天災)というよりは、その「危機」を管理できなかった専門家たち(教員、施設職員)の「無能力さ」(人災)の犠牲になってしまったとことは明らかである。その無念さは計り知れない、と私は思う。(2010.6.21)

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