今朝5時過ぎに起きて階下に降りドアを開けたら、あれれっ・・・!那智(我が家の紀州犬)が目の前で座ってしっぽを振っています・・・。
ふと床に目をやると部屋の真ん中当たりに何やら黒い物が・・・・ありゃ!ムカデだ。優に15cmはありました・・・。
僕は慌てて火箸を取りに行ったのもののどうもそのムカデの様子がおかしくまったく動く気配がないので用心しながら火箸で挟んでみたのですが反応がなく、やっぱりすでにあの世に行っているようでした(そう言えば「ムカデシャット」の効き目がそろそろ弱まる頃でした・・・)
とっさにこれ那智の仕業や・・・・・とすぐ判りました。前足で叩いて殺します。こんなことは一度や二度ではありません。
すぐに顔や足のあたりを咬まれていないか確認しましたがそれは大丈夫のようでした。そう言えば昨夜も台所から突然居間に這い出てきたゲジゲジをまるでネコのような動きで瞬時に追い詰め前足のパンチで叩きのめしていました。動かなくなったら終わりです。後の始末は僕がやります・・・・。
で、この犯行?は今朝なのか夜中なのかは不明ですが、はっきり言えるのは、いつものようにゲージの中で寝ていた那智なのですが、い草の敷物の上をカサカサっとムカデが動く僅かな足音に反応して、ゲージの扉を中から鼻で鍵を外し、飛び出すと同時にあの動きの速いムカデに一撃を加えたものと思われます。ほぼ敷物の中央でムカデは事切れていましたから・・・。
番犬としてもまずは有能な奴なのですが・・・それ以外に、とにかく動くものには敏感で執拗にその正体を確認しにいきます。こういった虫類やトカゲなどはキャッチすると必ずと言っていいほど口や前足を使って殺してしまいます。
先日などは顔がぱんぱんに腫れていたので多分蜂にでも刺されたのだと思います。翌日にはほとんど腫れはひいてましたが・・・・。
もしマムシなどにちょっかいをかけて咬まれたら大変ですし、山の中で放してやるのはちょっと心配ですね。
おもろい犬ですわ、まったく・・・・・。
サルやイノシシ、シカなど、とにかくその存在を感知するのがとてつもなく早いです。人間に対しても同じようなものですが・・・・。
那智の系統は古い血をひく純然たる猟系の紀州犬です。家に来てのんびりと家庭犬として過ごしていますが、一瞬に見せる凄みはさすがと思わせます。同胎の兄弟犬などはばりばりの職業猟師にもらわれて行き、大活躍でそのベテラン猟師に「今まで飼ってきた犬は一体何だったんだろう・・・・」とまで言わしめ、わずか2歳ほどで他犬をリードする名猟犬に育っているらしいです。
那智は生まれてからその兄弟達の中でもとりわけ運動能力が高く性格も強かったらしいですから、人生(犬生・・・か?)とは分からないものですね。もし猟師の元にいっていたら今頃・・・・・??です。
ただ、鳥やネコなどにも激しく反応するのですが襲いかかろうとはしませんし威嚇もしません(鳥は判らない・・・)。他の犬に対しても至ってフレンドリーです。もちろん相手にもよりますが・・・・けんかになるような心配はほとんどありません。そういう意味では本当に飼いやすい子です。
一度だけ生家のYさん聞いてみたことがあります。
那智はこうこうで「猟欲はかなり激しいものの、まるで一般的な犬のように獲物らしき物に襲いかかるようなそぶりも見せないのですが・・・・どうなんですかねぇ・・・これって・・・」と、そしたらYさん曰く「そんなんに限って山へ行く(猟のこと・・・)ときついんですわ・・・あっっはは・・・」と笑っていました。うーーーんなるほど・・・そんなものなのなぁ・・・とそれっきりでしたが、最近ふっと、そんなことちらっと感じさせるような精悍なそぶりを見せます。
そう言えばいつも散歩の途中で会う甲斐犬のゴン、この子は最高に性格の良い犬で羨ましいくらいなのですが、年齢も那智とほとんど同じくらいで、また体格もいいので飼い主が「那智しか遊んでもらえへんのよ・・」といってくれ、よく遊ばせるのですが、この頃は遊んでいても那智が執拗にバックを取りに行き、いわゆるマウンティングという行為ですね・・これがゴンが嫌なのかほとんど逃げ回られて遊びにもならなくなってきてしまいました。ゴンが唸ったのを聞いたことはありませんが、那智めはたまに小さくですが「ウガガァー」と唸り声を発する時があります。ゴンの飼い主さんが若干怖がるそぶりをするので僕がそれをなだめ安心させてやることがあるのです。
そんなこんなで那智の近況でした。
犬は暑さにはとても弱いです。それに今時の暑さといったら・・・・一昔前の暑さの質とは全然違います。これは気を付けなければなりません。那智も朝のうちは外のゲージで休んでいますが日が上がってくると家の中に入れます。ほとんど夕方の散歩まで寝ていますよ。それが犬の仕事ですから・・・・。
そろそろ日が陰ってくるころです・・・。またひとっ走り行ってきます。