アナログな日々 ときどき、モバイル牧野 茂雄アルファベータこのアイテムの詳細を見る |
2005年10月20日第1刷発行 株式会社アルファベータ
著者は牧野茂雄。1958年東京下町の生まれ。日大芸術学部卒。新聞記者、出版社編集顧問、自動車雑誌編集長を経てフリージャーナリストに。
この本の作品の初出はクラッシックジャーナル。アナログオーディオ機器についての著者のこだわりを綴った本。
デジタル音響機器の便利さを享受しながらも、アナログ音響時代を知っている者からすると何かほっとする本。決してデジタル機器が嫌で避けているわけじゃなくて、それはそれでどっぷりつかりながら使いこなし、それでもアナログという著者の姿勢が好きだ。アナログ時代をすごし、そしてデジタルもという世代は著者くらい、ということは私の世代で終わりなのかも知れないと思うとさみしくもある。
ここに登場する機器は
・アキュフェーズC-260、P-360
・ボウテクノロジーズZZ-One、ZZ-Eight
・オルトフォンCG25D、RMG212
・ガラード301
・シェルター901
・ライラARGO
・ヤマハYAS2
・ソニーウォークマンWM-D6C
・ソニーD・E880
・ソニー・メタルマスター
・ケンウッドR-K700
・JBL on stage
・ナカミチZX-7
などなど。
ここに出てくる機器はほとんどがバブル経済の時に贅をつくして作られたものに見える。バブル経済が生み出したものは、少しでも金になれば良いという方針で作られた、くだらない本ばかりではなかったんだな。見直した。
著者はずいぶんと昔に製造中止になったソニー・メタルマスターを製造中止になる前に多量に購入しストックして使っているそうだ。その物を見る目の(耳の)確かさと行動のすばやさ恐るべし(笑)。地方に行ったときは小さなレコード店を見てまわり、売れ残りのメタルテープを探すのが習慣だとか。