投錨備忘録 - 暇つぶしに借りた本のメモを残すブログ

カムイの食卓

白土三平の本。たぶん雑誌「BE-PAL (ビーパル)」に連載されたものを編集しなおしたと思うのだが、本編にはそのような注釈は無い。素朴な食の話がならびます。

白土三平 「カムイの食卓」 小学館

1998年4月1日 初版第1刷発行。

カムイの食卓―白土三平の好奇心〈1〉

小学館

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著者は昭和7年2月15日東京杉並生まれ。本名は岡本登。父はプロレタリア画家。戦後生計をたてるため白土は油絵から芝居の原画を描き始める。昭和32年、貸本屋用の漫画を描き始めた。

白土が東京杉並生まれということにチョット驚く。本人の風貌も作品も東京杉並のイメージから遠いんだけど(笑)。学童疎開の経験者。岩手に疎開とある。そこで東京では味わえない食生活を体験。今は房総半島に住む。

父はプロレタリア画家ということで絵だけでなく政治信条も影響を受けたようだ。私の中学の社会科の教師(共産党員)は、授業中によく白土三平の漫画の話を持ち出してきた。私自身は白土三平の作品をそんなつもりで読んだおぼえはないんだが。。。。

以下メモより。

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カジカ 1995.12
スス飯 1995.1
コゴ  1995.5 ヒザラガイ
デーガン 1994.10 アブラギリ
サマツ 1995.8 モミ茸
寒マナダの干物 1995.11
フジサン 1995.10 マツバ貝、カサ貝
牙(は)ものまわし 1996.1
メルチョ 1996.2
狸汁  1997.3
コガネ 1987.11 サバフグ
飯だこポッポ 1988.1 イイダコ
海蘭 1997.10

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◆メルチョ

 日本語なのかどうか不明。何故ならこの項、朝鮮人の海女さんが出てくる。
 その女性に教えられるのがメルチョ。

 魚醤、能登のイシル、イシリと同じ (注)イシリはイカの肝
 秋田のショッツル、沖縄のスクガラス

◆狸汁

 「何故か私は様々の野生鳥獣を食す機会に恵まれてきた。
  私の生きてきた環境もさることながら狩猟採集民の末裔としての
  血の性も大きく影響しているように思えてならない」

 と白土は言うのだが・・・画家を父に持つ東京杉並生まれで疎開派、
 今は房総半島漁村在住の漫画家じゃプロレタリアを名乗るのには不足で、
 狩猟採集民の末裔って無理して(かなり無理があると思うが)、言うしかないのか?
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