わたしは六百山

サイゴンでの365日を書き直す 

東京の靴磨き

2005年10月27日 | 雑想
こちら k-603. まだ靴を磨いてもらえない。
今日で半年の定期が切れるので、貧乏人根性で東京へ出かけていった。
初めて凡人社を訪ねて、日本語初級指導用のアクティビティーの本を買った。
ゲーム感覚で楽しく授業ができたらいいなと思ったからだ。類義語辞典もほしかったけど、ベトナムでの組織ということを考えて、必要があれば学校がそろえるだろうと思ってやめた。あと、小学生用のイラスト集を買った。何しろ電子機器はもちろん、コピー機すらないところなので、絵が描けなくてはお手上げだ。
さて、写真の靴磨きだ。
死ぬまでに一度でいいから、靴を磨いてもらいたいと願っている。
もう、これは、あこがれだ。
ああやって、いすに座って、片方ずつの足を投げ出して、しゅっしゅしゅ、と磨いてもらいながら、「寒くなってきたねえ」なんて言ってみたい。
磨いてもらっているときの、足の甲にブラシやフェルトが押しつけられ、擦られるときの、快感。
想像しただけで震えてしまう。
500円だ。でも、500円が出せないんじゃあない。
お金じゃなくて、まだ、私の男前ができていないのだ。
そのうちきっと、磨いてもらう。
きっとだ。
いい靴をはいて。
ああ、あこがれだ。

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