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『北海に消えた少女』 ローネ・タイルス(著),一花洋介(翻訳)

2024年08月17日 16時00分07秒 | ■読書
デンマークの作家ローネ・タイルスの長篇ミステリ作品『北海に消えた少女(原題:Pigerne Fra Englandsbaden)』を読みました。
ここのところ北欧ミステリが続いています。

-----story-------------
失踪は、事件の始まりにすぎなかった。
1枚の写真から30年前の未解決事件が再び動き出す! デンマークのベストセラー・クライムノヴェル

イギリスに向かう船から、2人のデンマーク人少女が消えた。
その生死は不明、事件は迷宮入りとなった。
30年後、ジャーナリストのノラは、少女たちが消える直前に撮られた写真を偶然手に入れる。
警察も知らなかったその写真から、未解決事件が再び動き出す。
ノラが少女の過去を掘りおこすと、きな臭い話ばかり。そして失踪の裏にある、残虐な犯罪に気づくが――。
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2015年(平成27年)に刊行されたローネ・タイルスのデビュー作です。

イギリスに向かう船の中で2人のデンマーク人少女(リスベット・モーエンセン、ルル・ブラント)が消えた……30年後、週刊誌『グローバル』のロンドン特派員のノラ・サンドは少女たちが消える直前に撮られた写真を偶然手に入れたことをきっかけに調査を進める、、、

そして、ノラは調査は服役中の連続殺人犯ウィリアム・ヒクリー(ビル・ヒックス)に辿り着く……2つの事件の繋がりは? 真相を追う彼女に危険が迫る! デンマークのクライムノヴェル。

作者のローネ・タイルスは、フルタイムでの作家生活に入る前はデンマークの代表的な新聞ポリチケンやベアリンスケのロンドン特派員だったらしいので、主人公ノラの言動にリアリティがあり説得力ある作品に仕上がっている感じがしましたね……ノラが、行方不明となった2人のデンマーク人少女の辿った運命と服役中の連続殺人犯ウィリアム・ヒクリーとの関係を解き明かすとともに、犯人たちに追い詰められて絶体絶命のピンチに陥るクライマックスは、謎解きの心地良さとサスペンスのハラハラドキドキ感がバランス良く配置されていて一気読みでした、、、

彼ら(彼女ら)の犯した罪は赦されるものではないですねー ちょっとグロテスクでしたが、その部分は想像力を封印して読みました……陰惨な犯罪シーンを除けば、愉しめたし、面白かったですねー ローネ・タイルスの作品は本作品しか翻訳されていないようなので、ちょっと残念ですね。

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