ヌーバス

流されず
人で在り続ける

ゆたしく

イヌゲーム 18

2018-06-30 18:02:21 | イヌゲーム

イヌゲーム 18



集団発狂していたのがイヌだ

わずかな期間で粛清されたイヌどもなのだが

あの集団発狂は徐々に為されたばか騒ぎであった

世襲制度化された
ばか騒ぎであった

スケープゴート特有の地獄騒ぎであった

古い組織の賢者たちにとって
もっとも蔑むべき疑似存在がイヌどもなのだ

愚かさは悪である
そのことを真に理解しているのが賢者たちである

賢者たちが怖れるのは悪である

悪をスケープゴートのイヌ組織に吸収させて、一挙に駆除する

それが、悪駆除方法のスケープゴート駆除法というものだ

大衆を一挙に善にすることは不可能である

悪をスケープゴートにして一挙に駆除することにより大衆を少しずつ善化させる

あの
ばか騒ぎの時代には
それしか方法がないとされていたのだ





イヌゲーム 17

2018-06-21 22:20:03 | イヌゲーム

イヌゲーム 17



地獄の奥深く

地獄の翼をくねらせて舞い降りた者がいる

イヌの下端である男は
「助けてくれ
俺は、恐かったんだ
イヌ組織が恐かったから
イヌ組織に入ったんだ

だが、間違いだった
俺は騙されていたんだ

騙されて
仕方なく、人間様たちに嫌がらせをしていたんだ

イヌの組織そのものが人間どもの悪党に操られた組織だったんだ
知らなかったんだよ

俺は騙されていただけだ
この地獄から出してくれ

翼を持つ者よ
俺を地上に戻してくれ
助けてくれ」

「俺は

お前だ

俺はこの地獄を永遠にさ迷うお前そのものなんだよ

この地獄の翼では地上に出られないことはお前も知っている
何故なら、お前は俺だからだ」

「知っている
確かに知っている
その地獄の翼では
本体が地上に行くことはできない

だが、地上にイヌとして
地獄マボロシとして投影させることはできる

地獄イヌの仲間を地上に増やしてこの地獄をイヌ仲間だらけにすれば苦しみもやわらぐはずだ」

「知っているだろ?
それこそ永遠地獄の繰り返しだと知っているだろ?」

「知っている

だが、ほかにどうしろと?
永遠地獄をどうしろと?」





イヌゲーム 16

2018-06-20 21:56:37 | イヌゲーム

イヌゲーム 16



ばか騒ぎの時代についての書物から引用する

イヌどもがなぜ滅び去ったか諸説あるが、スケープゴート説が有力であろうと考える

古い組織は常に新たな社会鋳型を必要とする。
堅牢で新しい社会鋳型は、愚かな群れを囲う柵である

柵の外側に古い組織はあるのだが、古い組織にとって、自分達が外側でも内側でも構わない

柵が堅牢であれば良しとする

柵は二重になっていて、内側の柵はイヌどもだ

群れが古い組織に向かわぬように、イヌどもは常に吠え続ける

群れはやがてイヌどもに慣れてしまい、やがて古い組織に感心を持つ

古い組織はイヌどもをスケープゴートとして群れに差し出す

その間に古い組織は次の新しいイヌどもを育てる

この繰り返しが過去にあった
それが
ばか騒ぎの時代だ





イヌゲーム 15

2018-06-19 20:02:22 | イヌゲーム

イヌゲーム 15




悪魔の役割というのがある

重要な役割だ

可哀想なのは
この悪魔の役割に駆り出され使われてしまう者どもだ

なぜ駆り出され使われてしまうか………

それについては充分書いてきた

これから先も
悪魔の役割に駆り出され使われてしまう者どもはいるだろう

そのような者どもには言葉がないのでしかたない

悪魔の役割の恩恵を受ける人は

じつに善良な人なのである

言葉を知っている人は
この意味を知っている

言葉を知らない者どもについては

知ったこっちゃない






イヌゲーム 14

2018-06-18 19:57:14 | イヌゲーム

イヌゲーム 14




イヌは現在、地獄の深層で蠢いている

イヌは現在、偽の怨執を地上に投影することができない
あまりに深い地獄の深層に落とされた故、地上に怨執が届かないのだ

あのばか騒ぎの時代
なぜイヌどもの跳梁が許されていたのかとの問があった

イヌどもに自由が与えられた時代はない

あのばか騒ぎの時代においても、イヌどもに自由はなかった

地獄の深層で受ける罰というのは、我らの想像を寄せ付けない

時を遡り、時を飛び越えて罰を受ける
それがイヌどもの現実である

すさまじいイヌどもの地獄の苦しみが、ほんの少し漏れていた時代

それが
あのばか騒ぎの時代だ

ばか騒ぎの被害にあっていたのは、人間すべてである

素直な人間は、イヌどもに対する嫌悪感を隠さなかった

臆病な人間は、自分を誤魔化して、イヌどものほんの一部の地獄を受け取ってしまった

勇気ある人間は、高度な抗議を実践した

様々な態度は
それぞれの本質の反映である

様々な本質の反映を
自由という

イヌどもには
この自由がない

イヌどもは永遠に
地獄の苦しみを
あらゆる時代に投影しようと蠢いている
それらの反応だけがイヌの本質である

つまり

ワンパターン