ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

「サザエさんの東京物語」

2008-04-10 10:01:50 | ときのまにまに
「長谷川町子の実の妹が明かす姉の素顔と、長谷川家の波瀾万丈の暮らしを綴った初エッセイ」という帯の文章に惹かれて、長谷川洋子著「サザエさんの東京物語」を読みました。結論として、非常に面白く、思わず一人で吹き出しながら読みました。内容の紹介は無粋ですので、やめておきます。
新聞マンガ「サザエさん」が朝日新聞の夕刊に連載されはじめたのが1949年で、連載の終了が1974年、この間の25年がちょうどわたしの人生でいうと、小学校6年生から、中学、高校を経て、いくつかの神学校を卒業して、日本クリスチャンアカデミーに就職し、主事をしていた頃までと重なるります。つまり、わたしの人生の主要部分において、毎日「サザエさん」を読んでいたことになります。1965年からは江利チエミ主演のテレビも見ましたし、1969年からはアニメの「サザエさん」も見てきました。そして、毎日楽しんできました。
「サザエさん」には不思議な庶民感覚と品の良さとがあります。この本を読んでいて、その秘密が分かるような気がしました。まさに、日本人の平均的生活感覚を描いた日常性そのもので、決してご馳走ではありませんが、毎日食べても飽きないご飯のような味がします。この本を読みながら、何かそのような景色を前にも見たことがあるような懐かしさを感じます。今では「サザエさん」に登場するお父さん役の波平とほぼ同じ年齢となり、彼の気持ちがよく分かるようになりました。

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