シャンチー(中国象棋)の日々~三千年の歴史、5億人の競技人口

「世界で最も競技人口の多いスポーツ」シャンチー(中国象棋)に関するニュースを日本シャンチー協会がお届けします。

シャンチー(象棋)ナショナルチームの強化合宿始まる

2018-10-07 | ニュース
シャンチー(象棋)のナショナルチーム『シャンチー・チームジャパン』が、10月6日から2泊3日の強化合宿に入りました。

この強化合宿は日本が初めて国際試合に出場するようになった1990年代から、代表選手だけで行われていましたが、2010年広州アジア競技大会でシャンチーが正式種目に採用されたのを機に、国際試合を目指す選手をナショナルチーム「シャンチー・チームジャパン」と位置付けて、範囲を拡大して行われるようになったものです。

会場は多摩市にある文科省所管のスポーツ施設。10月25日から中国・上海市で開催される第20回アジア選手権の日本代表選手を含むナショナルチームのメンバーら12名が参加しています。

初日の6日は、まず前回2016年のアジア選手権の男子団体の順位を問う穴埋めクイズが出題されました。「日本は最下位ではなかったはず」、「中国に次ぐナンバー2はベトナムで決まり」、「いつも日本と熾烈な順位争いをするブルネイの順位は?」などと、頭をひねっていました。

正解はこちら
http://www.dpxq.com/hldcg/rank_3611.html

続いての出題はルールに関するもの。同じ手順の繰り返しになった場合、一方が手を変えなければならない例と、双方手を変えなければ和(引き分け)になる例が、ルールで細かく規定されています。例えば下の図の例では、



1.車四平二 将5平6 2.車二平四 将6平5
3.車四平二 将5平6 4.車二平四

紅は車四平二として次に車二進四の殺(将棋でいう詰み)を狙います。
黒は将5平6として、車二進四とされたときに将6進1と逃げられるようにしておきます。
紅は車二平四とジャン(王手)をかけます。
黒は将6平5と逃げます。
紅は再び車四平二として次に車二進四の殺を狙います。
黒は再び将5平6と殺を逃れます。…………、と繰り返すとキリがありません。

この場合、紅が手を変えなければならないのか、双方手を変えなければ和になるのか、
という問題です。

(解答)
これは「一照一殺」(「照」はジャンのこと)といって、国際ルールでは、双方手を変えなければ和になるとされています。

続いて、中国シャンチー協会が編集した『象棋文化』をテキストに、「シャンチーの起源」に関する学習が行われました。

巷間、シャンチーやチェスの起源はインドの「チャトランガ」であるとする説が流布していますが、中国ではチャトランガよりはるか以前の春秋時代に行われていた「六博(りくはく)」を鼻祖とする説が有力であることが紹介されました。

少なくとも私たちは、自分で調べもせずwikipediaの尻馬に乗ってインド起源説を吹聴する立場には立ちません。

午後は中村千鶴選手出題の残局の問題。(この合宿では6名の選手が交代で研修講師を務めます。)
ベトナムの女子選手が4日間考えても解けなかったという残局に取り組みました。
(答えは最終日に解き明かされることになっています)

さらに中国の研究書から事務局が選んだ中局次の一手。
中国の特級大師、許銀川と胡栄華が実戦で指した手を問うものでした。

頭のトレーニングが済んだところで、午後2時半、強化合宿のメインイベント「タマスポトーナメント」の開始です。

これは国際試合と同じ60分+30秒のフィッシャーモードで行われる国内唯一のトーナメントです。

この持ち時間だと、試合時間は3時間を超えることもあり、これを2日間で5ラウンド行うという合宿ならではのハードなスケジュールです。

夕食をはさんで午後、夜と2ラウンド終えたところで、これで終わりではありません。
なんと午後10時半から、これも恒例の5分+5秒、5ラウンドの「タマスポ超快速トーナメント」。(ただし、選手の生命の安全?を考慮して、まだ元気のある8名のみ参加。)

タマスポ超快速トーナメントが終わったのは、日付の替わった午前0時10分。
服部亜光選手が4勝1敗で優勝を飾りました。

強化合宿は、明日、あさってと続きます……。





合宿恒例「タマスポトーナメント」


「盤コマは各自持参」としたため、普段のトーナメントでは見られない珍しい盤コマも


中村選手出題の残局をみんなで考える


午後11時を過ぎても対局が続く


「タマスポ超快速トーナメント」優勝の服部亜光選手







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