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映画【ハートブルー(POINT BREAK)】

2008-06-16 00:59:54 | 映画


ハートブルー(POINT BREAK) アドバンスト・コレクターズ・エディション
1991
キャスリン・ビグロー(Kathryn Bigelow)


もちろん、「HOT FUZZ」の為に見返した本作。
本作を観ずして「HOT FUZZ」は楽しめないと言っても過言ではないほどのオマージュっぷり。

けれども、そういうネタ的な見方をせずとも、面白い。
サーフィンと刑事物(潜入捜査官)という一見相容れないモチーフも「男の世界」というテーマの力業かすんなり染みこみます。
ちなみに、同じく潜入捜査官モノのタランティーノ監督の「レザボア・ドッグス」は1992年。同じ時代であってもオタクが撮ると随分違うものです。
本作と近い温度でやっているのが名作「インファナル・アフェア」ですね。こちらも随分と男前、だけど刹那。時代背景、というかお国柄なんでしょうか。突き抜けきって骨しか無い様な映画はやっぱり米国の国民性なんでしょうか。

本作をして名作とは言いがたいものの、意外なほどに時が経っても観られるというのは結局こういう世界に憧れているからなんでしょうね。
「言葉はいらねぇ、お前が何を感じるかだ」と言わんとする映画、しかし監督は女性。これはむしろ女性(キャスリン監督だけかもしれませんが)の望む男像なのでは。
「本当に自分が感じるモノはルールで縛られるモノじゃねぇんだよ」と言わんとする展開。男気溢れる映画です。

小手先でグダグダやってる映画ばっかりで、こういうディテールで勝負しない大味でありつつ何かの真理があるように思わせる映画が最近少ないように思われるのですが如何でしょうか。

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