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映画【オズの魔法使い(The Wonderful Wizard of Oz)】

2008-06-10 23:43:25 | 映画
 
 
オズの魔法使い(The Wonderful Wizard of Oz)
1939
ヴィクター・フレミング(Victor Fleming)


ルビーでできた靴のかかとを三度打ち合わせれば、たちまちあなたの望みの場所へ。
コレは何の比喩なのかなぁ、としばらく考えて結局結論出ず。

帰る家があるホームドラマと観るか、成長物語と観るか。
どちらかと言えばホームドラマですね。
少女の成長物語の名作、宮崎駿監督の「魔女の宅急便」とラストが全く違うというのが印象深い。
今更本作を観ているんですが、セットのチャチさとか、衣装どうなの?とか、実際ドロシー老けすぎじゃねぇの?とかおいといて、本作の本質は多分映画になることで薄れている気がします。
映像にならないことを想像するために書かれた本だったのでは。今となっては、の発想ですが。


夜に家に帰るのが当然で、外泊は御法度の時代的なものがあるのかもしれませんが、それにしても牧歌的すぎる。
著者のライマン・フランク・ボームが「ただ今日の子ども達を喜ばせるために書いた」と語っているとおりなんでしょう。深読みいらず。
この本で楽しみたい。

お伽噺にツッコミを入れるほど愚かなことはありませんが、例えば老齢の御仁が孫に見せるには、あまりにも時代が変わってしまった。
もしくは甘やかせっぷりの比喩としては通じるかもしれません。その感性があれば、のはなしですが。
プチ家出をして世に揉まれている気になっている少女達には逆効果ですね。
用意された経験を経て、成長した気になって家に帰る子ども達にどうぞ。


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