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映画【うつしみ】

2008-05-27 00:16:24 | 映画
 
 
うつしみ
2000
園子温

インディペンデント劇映画とそのメイキング(稽古)とドキュメンタリーとが入り交じる「アレ?メイキング再生しちゃったかな?」と我が目を疑う作品です。

とはいえ、モチーフが「走り続ける体」に一貫しています。
愛知県の美術館企画でテーマが「身体」という意外に縛りが一切無いというもの。

正直、本作を映画としてはあまりオススメ出来ませんが、思うところは少なからずある映画です。
本筋(?)は走り続けることが大好きな少女と、それに翻弄される男(おでん屋)の二人の話。
そしてドキュメンタリー(兼メイキング)としてインサートで登場するのは荒木経惟・荒川真一郎・麿赤児という、その筋では超一流の方々。生き様と言っては言い過ぎかもしれませんが、それを垣間見させる映像。

話はズレますが、最近漫画の「F(エフ)」を読み返していて、その劇中の赤木軍馬の台詞。チームメイトの死を目の当たりにし、火に対して恐怖を抱いていた軍馬。しかしそれを克服した軍馬の台詞。
「瞬間を全力で生きることが恐怖を忘れさせてくれる」
ビビっているのは結果が怖いだけで、それだけ暇なんだったら今真面目にやれよ、ということなんですが。
ちょっと余裕が出てくるとそれに慣れてしまって結果を出す前にあーだこーだ屁理屈をこねくりまわす様になるもんです。私もそうなんですが。