老人の戯言

老人の経験、知識、見識も現在に貢献するものが多いのではないか。

外国人技能研修者問題と人権格差問題

2006-11-30 08:43:38 | Weblog
 愛知県豊田地区の外国人技能研修者の賃金が月に3万円で、技能の習得は名目で
実質下請け、孫受け企業の労働力に使われ、自動車のカバーの縫製作業にこき使われており、脱走者が出たりして問題になっている。
 一方今朝の新聞でも自動車産業が外需に支えられ好調で、3兆円を超える利益を上げている会社はこの地区である。
 親会社は孫会社の事など知らないとか責任がないと云うだろうが、城下町での出来事には少なくとも管理責任は同義的にも、国際的にも存在する。
 日本の場合報道はここで御終いで、次々と話題提供に困らないこともあり忘れられてしまうが、米国の場合など、このような人権に係る問題が起きた場合不買運動が起き親会社を困らせるのが普通である。
 これらの技能研修生がお前らは人間でない動物だと云われているのが、事実なら
これこそ格差問題である。
 外国人にも日本で問題が起きても熱しやすく醒めやすい国民だから喉元過ぎれば忘れられるからホットケと言う悪い外人もいるが、これを放置する日本人も再考すべきではないか。
 障害者の授産施設の平均月収1.5万円と言うのも同様な弱い者虐めの格差是正の対象である。日本の知識人は大人しいのを通り越して無気力ではないか。juntaro

俳句の勧め

2006-11-28 10:02:23 | Weblog
 来年から戦後生まれの団塊の世代の定年者が急増する。人生を振り返る良いチャンスでもある。寿命の延びた現在これからの有効人生の方が長いと考えるべきでしょう。
 特技を活かして人類に貢献するのも良いが、現実に70歳を過ぎると思うほど身体が動かなくなるものである。
 私は戦中育ちの無教養を恥じており、70歳から一念発起俳句を始めたが少し遅かった感があるが、それでも幾つかの大賞や金賞を得て認められたり、自信作を残して来た。
 俳句は世界一短い詩でありながら、裏に隠された意味は深い詩で写真同様奥深いところが良いし、紙と鉛筆があれば出来る経済的な趣味で年金生活者にはもってこいである。
 所謂”上手い俳句”は習作を積めば作ることができるが、”良い俳句”は立派な
人格から生れると言われています。
 自分の品格を高めながら経済的に余裕の出来た時間を有効活用するには俳句が最高とお勧めする次第である。
 友人、知人等で俳句をなされている方に手ほどきを受け自分の性格にあった流派の句会に先ず入ってみる勇気があれば誰でも俳人になれるでしょう。juntaro

自民党の体質改革

2006-11-28 09:44:41 | Weblog
 11名の造反議員の自民党復帰が内定した。このこと自身は自民党の目指す美しい国の実現のパワーとなり喜ばしい事と思うがマスコミは面白おかしく批判を煽っている。
 確かに前回も書いたが誓約書のような武家政治のころを想起するような中川幹事長に丸投げした安部党首にも、もっと自分の意思を出してから、事務処理をさせるべきであって、これでは無能な社長がよきに計らえと部下に丸投げするのと変らない。
 また小泉前党首に事前に説明して了解を求めて、OKを出した小泉も、求めた安部党首もともに悪い。これは事後に説明はしても了解を前任者に求める姿勢は古い体質が変わっていないことを示す何物でもない。
 安部首相は若いし、閣僚経験も少なく小姑の多い自民党を取り仕切るのはご苦労が多いと思うが、国民のための総理であるから思い切って所信を断行して欲しい。
 国民の支持率が唯一のバロメーターだそうであるが、国民はマスコミに多く洗脳されており、マスコミは政権を批判する事により、視聴率や購読者を上げているのであり、首相自身の口からの説明が一番大切と思う。
 小泉劇場のようなパホーマンスに踊らされて国政の優先順序を間違えたのであるから、この際教育、外交、財政などの基本案件を粛々と解決に向けて進めれば、支持率も自然に上がるはずであるが、同時進行の案件で審議会などのスタッフを活用するのは大いに結構だが、総理の意思が先にありきで進めないと議すれど決せずになりかねない。
 またサイレント マジョリテーと言はれる知識階層の方々も大いに発言を機会を作ってしないと孫子の代の日本は無くなっている可能性が大である。juntaro

安値落札と談合廃止の功罪

2006-11-26 19:36:32 | Weblog
 今朝の新聞によると国交省の入札価格が国が提示した予定価格を大幅に下回り業者間の叩き合いが熾烈と報じている。これは何をいみするか?
①安値受注すると零細企業の下請けにさらにしわ寄せが行き格差が広がる。
②予定価格の積算ベースのデーターが元々甘く従来はゼネコンの儲け頭であり、民間受注の薄利や赤字を補填をしていたのが出来なくなり、しいては企業の利益減、配当減、法人税減による国家の税収減になり、最終的には国民所得が減り、不況の切っ掛けになる。悪循環の始まり。
③これを防ぐには業者間の節度ある姿勢が望まれるが、同じ業界では弱者の潰しにかかり、寡占体制をめざして、利益の復活を夢見るところも出てくる。生き残るのも死ぬ思い、倒産した会社の従業員も塗炭の苦しみ。
④国内競争でも自由化すればこの有様であるから国際競争にかければ、さらに生き残る日本企業は減少する。
⑤一方で土建の仕事は機械の受注とことなり、幾らでも材質や工事の手抜きが可能とむかしから言われており、寿命や耐震などの問題も出てくる恐れがあるが後の祭で、受注時の経営者は大概引退していない。
⑥しからばどうすれば良いか。
 購入する国も機械的に競争入札にすべきでなく、自分のほうの査定能力を向上し、適正利潤を認めた随意契約にするか、始から共同で研究しながら安くて良い物を作るのも一法であろう。入札で決めたから公平であるとは言い切れない事を認識すべき。
 納入業者も電機業界のように他社が始めれば皆が追従するような節操の無い事をせず、オリジナリテーのある製品や商品開発を行うべきである。juntaro

理工系の凋落

2006-11-25 20:21:11 | Weblog
 最近孫達に聞いても理工系向きと思う子でも文系に行きたがるようだ。理由を聞いて見ると生涯収入が理工系は文系より20%低いと誰かが吹き込んでいるようだ。
 明治、大正時代には確かにそのような時代があったようで、技術系は初任給から10円の差があったし、官僚でも局長級には理系出身者は成れないので、当時の逓信省でストライキ紛いの運動があり、その後理系出身でも局長級には成れるようになった歴史がある。
 我々戦後の卒業生にはそのような差別は無い。しかし統計によると官界の次官級には1%、局長級には13%しかなっていないし、所謂キャリアー組の採用では理工系の方が事務系より多いのにこのような差別がある。
 財界社長でも欧州などでは、理工系出身が50%以上にたいして、日本は28%に過ぎない。
 確かに企業の中でも法科卒業が本当の東大卒でその他の学部は低く見る向きも法科出身者にはあった。
 そもそも大学で3-4年勉強して40年仕事するとすれば、遥かに社会に出てからの勉強の方が身についているのである。
 私なども聞かれれば元技術者と名乗るが、社会に出てからは技術よりも、原価の仕組み、市場調査、労働組合との折衝、事業計画の立案等々技術をベースにして幅広くタッチしてきたのである。
 余程のスペシャリストでも市場動向を抜きには研究も成果にならないし、技術をベースに社会の管理職や経営者を目指すほうが、入り易い面もあるのである。
 明治維新の感覚が未だに残っているのは驚きであるが、同時に技術出身者も幅ひろく見識を持ちゼネラリストとして見識を磨く努力が足りなかったのではないか。
 法学も技術も専門職はそれで良いが一般職の方は自己努力で見識を身に着ける
努力と注力をして、事務系とか技術系の言葉は死語になってもらいたいものだ。juntaro