老人の戯言

老人の経験、知識、見識も現在に貢献するものが多いのではないか。

家の中の整理

2006-11-20 20:08:26 | Weblog
 偉そうな事を先回書いてしまったが、実は結婚50年を来年迎えるのに一度も転勤は無いし、引越しもせず家の中では不用品の山のなかで生活しているのが実情である。余命幾許も無く最近整理を思い立った。
 一番厄介なのは書籍と書類であり、毎週の資源ごみの回収日にダンボール数箱ずつ腰を痛めない範囲でだしている。
 友人に聞くと書籍はBook OFF センターが引き取ってくれるとの事で電話したがけんもほろろに断られた。戦前の漱石全集や蘆花全集なども幾ら立派な装丁でも紙の色が変色していたりしては一切引き取らないとの事である。元来定年になり読み返す日を楽しみにしていたが、いざ歳を取ると根気が無くなり、この希望はあえ無く潰えさってしまったが、資源ごみにして捨てるのは何か国家的損失のような気がする。
 次に大学時代のノートや勉学の資料は自分以外に価値がないので、捨てる事に踏み切ったが、つい中を見ながらノスタルジャーに慕っているうちに完全に埃を吸って風邪症状になってしまった。以降マスクをして作業をしている。
 会社時代の種々の資料も自分には思い出深いものでも孫子には全く無縁の物であるので、先ず心を鬼にして処分を始めている次第である。
 これで自分史を書く野望も消え何か死に急いでいるような錯覚も覚える今日このごろであるが、CDやDVDに残すのも無意味でかつその根気も無いので致し方ないと諦めの心境である。
 自分が何時別の世界に行くのか、何時痴呆症になるのか不明のときにやっぱり人に迷惑を掛けないのが現在出来る最大の仕事とわりきりながら割り切れぬまま整理を進めているが、整理が済めばどのような心境になれるのか予想もつかない。
人生は何年生きたかでは無く、何時間有効に過したかであるの一言が身に沁みる昨今である。juntaro