眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

クリスマスピリチュアリティ

2014-03-27 15:57:47 | クリスマスの折句
 いつものように目薬をさして長めに眼を閉じているといつの間にか眠ってしまい、目を開けた時にはまだ5時前だったので、もう1度眠ることにしました。再び眼を開けた時には、時計の針はまだ5時前で、私はさっきと同じようにもう一眠りすることにしたのでした。次に眼を開けた時、部屋の中はまだ薄暗く、時計の針は5時前を指していました。またいつもの停滞が始まってしまった。そこは魔の時間帯、その中に捕らわれてしまうとゼロに達することができず、永遠にそこから先に進むことができなくなるのでした。針は必死に動こうとして揺れているけれど、ちょうど進んだ分だけ後ろに戻ってしまうのです。ここは私が少し手を貸してあげなければなりません。
「デジタルの世話になんかなる
もんか!」
 素直に礼を言う代わりに、針はいつもそう言って強がるのです。もうみんなすっかりと、デジタル世界の中の住人だというのに、自分だけは不変の時の中に守られていると信じ込んでいるようです。苦しんでいた5時の山を越えると、あとは失われた時を取り戻すように、針は駆け足で進んでいきます。私はそれに歩調を合わせて夢の中を清算し新しい自分を再構築しなければなりません。占いによると夜には別の自分が見つかるとのこと。
 隣の町に向かう最短ルートの地下道を避けて、私は遠回りして踏切の音を聴きに行きました。長い長い列車が1本通り過ぎても、踏切は開きも鳴り止みもしません。延々と続く踏切の音に聴き入っていると次のような歌が浮かんできました。それはクリスマスの折句でした。

唇で
流氷に触れ
彗星と
交わる夜の
スピリチュアリティ

 遮断機の前で立ち尽くす間、歌はずっと足踏みを続けていました。
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