眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

月のバトン

2019-10-22 12:19:00 | 忘れものがかり
バッタ色の信号機が
星の終わりのように瞬いて
人々はそれにつられるように
駆け足になっていく

おっとっとっと

手に手に猫や冷蔵庫を抱えて
こぼさぬように落とさぬように

「月が切り替わる前に」
合い言葉を口にしながら
次から次に渡り人が現れる

さっさっさっさ

大きな紙袋にあふれるほどの生活雑貨
高級時計にブランド・バッグ
汚さぬように騙されぬように
エアコン、ステレオ、4Kテレビ


みえないコーナーから
バトンを持った男が駆けてきた

「0.1秒でも速く」

ランナーは輝く月へ向けて

バトンをさし出した

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