JUNSKY blog 2015

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捨てる 鬼 あれば、拾う 神 あり

2009-03-12 18:06:54 | 雇用・労働
今朝のNHKニュース・ショー「おはよう日本」の中で

福井県東尋坊 (投身自殺の“名所”)で、
自殺願望の人を説得し、思い留まってもらうボランティア活動をしている方(グループ)の奮闘ぶりを紹介していた。



 出演していた方は、既に 百七十人以上の自殺を思い留まらせた というから、活動の成果は大きい。
昨年は特に多く、十数人を説得したと言う。

 TVドラマ等をみていると、下手をすると一緒に転落しかねない危険な場所で説得する訳だし、道連れを欲しがっている自殺願望者も居るだろうから、ある意味 命懸けのボランティア活動 である。

 以前は思い留まらせたらそれで済んだのだが、最近は“再犯”というか、再び訪れる人もある のだという。
 意識をチェンジして観光に訪れるのなら良いのだが・・・

 理由は、生きて行けないから…
派遣仕事が無くなり、「もう、ここから飛び降りた方が楽になる」という人が少なく無いのだと言う。実際に助けられた人にインタビューしていたが、上のような心境を語っていた。

 レポートをした、NHK福井放送局の若い女性キャスターは、
「自殺しに来る人は、多かれ少なかれ『鬱病』状態にあるので、簡単な話では無い」
と解説していた。

 だから、この頃では、「思い留まらせる」だけでは済まず、さらに後押しをする活動 にまで活動範囲が広がっている。

 紹介された活動は、一つは短期の 仮の住まいを提供する活動 である。
しかし、財政的にも厳しいものがあり、支援を訴えに廻ってもなかなか資金が集まらないという。もちろん派遣切り・リストラをやった大企業が金を出すはずがない。
 もう一つの活動は就職先を一緒に探すことと、就職先開拓の行脚 である。
リストラした企業やハローワークがやるべきことをボランティアが行っている。

 そういう中で、見つかった受け入れ企業(コンクリート工事の小企業)も、リストラした企業に是非見て頂きたいほどの、熱い心で自殺未遂者を受け入れている。上にも書いたが自殺を決意した人はやはり精神的にも追い詰められていたこともあり、仕事に正面から対峙できないことがある。
 番組で紹介されていた未遂者は、この受け入れ企業から4度も“逃避”したが、その度に若い上司が携帯で電話し悩みを聞き、もう一度仕事場に戻ろうと激励したのだと言う。
 感動した!

 一方で、世界に冠たる大企業が平気で人を首にして、大勢を自殺に追い込んでいるのに経営者や株主だけはしこたま大儲け。

 他方では、名もない(失礼)小企業が、大企業に“使い棄てられた”人を厳しい経営状態にも拘わらず採用して激励し、生活の面倒もみている。

 大企業や派遣企業の役員連中は、ぜひこういう番組を見て、自らの勝手な行動が如何に人々を自殺に追い込むほどの窮地に陥れているか理解して欲しい。

 NHKは、こういう番組を大企業や派遣企業におおいにプロモートして欲しい。


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