じゅんむし日記

心は急いでいる。それなのに、何も思い通りの形にはなっていかない。がまんがまん。とにかく、今できることから始めよう。

「恐怖はゆるやかに」渡辺淳一

2014-08-07 | 
最近、「光と影」を読んだのを皮切りに、渡辺さんの初期の作品を読み始めました。

ええ、ええ、前回も書いた通り、
読み終わったからいいやと思って出してしまった文庫本を、また中古で買ってまでね(-.-)

夜、寝る前に読むのが日課ですが、
おもしろくて読みやすいので、どんどん進んでしまい…

ブログで感想を書くのが面倒になってしまったので^^;暑いしさっ
「恐怖はゆるやかに」1作品だけ取り上げてみます。



マイカーを持ち、子供を作り、やがてはマイホーム。
そんな平凡な夢に向かってまじめに生活していた31歳の中学教師が、一瞬の過ちのために人生が狂っていく…。

車を運転していて、前の車に衝突。
乗っていたのはバーテンダーと、その母親。そして母親のほうを鞭打ち症にしてしまう。
そのとき、ちょっとした気持ちの揺れがあり、
警察を呼んで事故証明を取らなかったばかりに、、金銭的にも精神的にも追い詰められていく。

もう少し車間距離さえ取っていれば…
事故直後、警察を呼んでいれば…

ラストは、
パタンと物語を切ってしまう感じですが、とてもうまくまとまっています。
うーん、なるほど~、と唸ってしまいます。

間違いの上に間違いを犯してしまい、八方ふさがりになってしまう、というコワイ話ですが、
まぁ、この話は極端かもしれないけれど、
それでも、いつ誰に起きてもおかしくない話です。

間違ったとき(失敗したとき)の対応が良いと、かえって人格的に認められることもありますもんね。
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